明治グループ、比等でコロナワクチン最終治験

不活化ワクチン、KMバイオとMeiji Seikaファルマ

2022/05/12

 明治ホールディングスグループの製薬企業KMバイオロジクス(本社:熊本県熊本市)とMeiji Seikaファルマ(東京都中央区)は、5月9日、「開発を進めている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチンKD-414の国内小児第Ⅱ/第Ⅲ相臨床治験については4月28日付けで、成人)第Ⅲ相臨床試験(国際共同)については4月30日付けで、数例の被験者に対しそれぞれ初回接種を開始した」と発表した。

 成人)第Ⅲ相臨床試験(国際共同)については、日本とフィリピンで、18歳以上40歳以下の1,500人を対象に、対象薬バキスゼブリア筋注に対する、不活化ワクチンKD-414の免疫原性、有効性、安全性の比較を行う。1,500人のうち、750人がKD-414接種群、750人がバキスゼブリア筋注バキスゼブリア筋注接種群となる。治験期間は2022年4月~2023年11月と予定されている。

 KMバイオロジクスは、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所などと協力し、副反応が比較的少ないといわれている不活化コロナワクチンの開発に取り組んでいる。不活化ワクチンは、不活化されたウイルス、つまり薬剤などで感染力や毒力をなくし無害にしたウイルスそのものを接種して免疫反応を起こす。インフルエンザや狂犬病、日本脳炎などのワクチンとして長年使われてきた実績があり、弱毒生ワクチンなどと比べてより安全だとされている。上記臨床試験を含むKD-414の開発及び生産体制整備は、厚生労働者および国立研究開発法人日本医療開発機構(AMED)からの助成を得て進められている。