6月23日に0.25%の追加利上げとの観測
今年4回目の中央銀行金融政策定例会合
2022/05/31
フィリピン中央銀行は(BSP)は、現在、年8回の金融委員会(MB)政策定例会合を開催している。2022年のMB定期政策会合は、2月17日、3月24日、5月19日、6月23日、8月18日、9月22日、11月17日、12月15日に開催と予定されている。
すなわち、6月23日に、2022年4回目のMB政策定例会合が開催されるが、6月14日~15日に開催される米国連邦公開市場委員会(FOMC)後間もなくの開催であり、非常に注目される会合となる。この政策定例会合において、0.25%の追加利上げが決定されるとの観測が増えている。
5月19日に開催された今年3回目のMB政策定例会合では、2018年11月15日以来3年半ぶりに政策金利体系の0.25%引き上げが決定された。すなわち、主要政策翌日物借入金利(RRP)2.25%を中心とする1.75%~2.75%という金利コリドーに移行されることになった。これまでは、2016年に中央銀行が金利コリドー制を導入して以降の最低水準であるRRP2.00%を中心とする1.50%~2.50%という金利コリドーが、2020年12月17日以来11会合連続で継続されてきたが、インフレ高進対応策として小幅ながら引き上げが決定された。
5月5日に発表された2022年4月の消費者物価指数(CPI、2018年=100)は4.9%となり、現行基準(2018年基準)で最高となり、2018年12月の5.1%(2012年基準)以来、40カ月ぶりの高水準となった。そして、2022年のインフレ目標(消費者物価上昇率2~4%)達成が一段と困難になりつつある。BSPも5月19日に、2022年の年間インフレ率予想をこれまでの4.3%から4.6%へと更に上方修正した。2023年予想についても、同じく3.6%から3.9%へと更に上方修正、インフレ目標の上限に急接近すると見ている。
フィリピンのインフレ率推移(2012年基準と2018年基準との比較)
(出所:PSA資料などより作成、2022年と2023年予想はBSPの5月19日時点の予想)
すなわち、6月23日に、2022年4回目のMB政策定例会合が開催されるが、6月14日~15日に開催される米国連邦公開市場委員会(FOMC)後間もなくの開催であり、非常に注目される会合となる。この政策定例会合において、0.25%の追加利上げが決定されるとの観測が増えている。
5月19日に開催された今年3回目のMB政策定例会合では、2018年11月15日以来3年半ぶりに政策金利体系の0.25%引き上げが決定された。すなわち、主要政策翌日物借入金利(RRP)2.25%を中心とする1.75%~2.75%という金利コリドーに移行されることになった。これまでは、2016年に中央銀行が金利コリドー制を導入して以降の最低水準であるRRP2.00%を中心とする1.50%~2.50%という金利コリドーが、2020年12月17日以来11会合連続で継続されてきたが、インフレ高進対応策として小幅ながら引き上げが決定された。
5月5日に発表された2022年4月の消費者物価指数(CPI、2018年=100)は4.9%となり、現行基準(2018年基準)で最高となり、2018年12月の5.1%(2012年基準)以来、40カ月ぶりの高水準となった。そして、2022年のインフレ目標(消費者物価上昇率2~4%)達成が一段と困難になりつつある。BSPも5月19日に、2022年の年間インフレ率予想をこれまでの4.3%から4.6%へと更に上方修正した。2023年予想についても、同じく3.6%から3.9%へと更に上方修正、インフレ目標の上限に急接近すると見ている。
フィリピンのインフレ率推移(2012年基準と2018年基準との比較)
年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年予 | 2023年予 |
2018年基準 | N.A. | N.A. | N.A. | N.A. | 2.4% | 2.4% | 3.9% | 4.6% | 3.9% |
2012年基準 | 0.7% | 1.3% | 2.9% | 5.2% | 2.5% | 2.6% | 4.5% | N.A. | N.A. |
インフレ目標 | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% |