6月ペソが4.7%下落、一時約17年ぶりの55ペソ台に

上半期7.2%下落、米利上げ加速や比の対外収支悪化等で

2022/07/01

   フィリピン銀行協会(BAP)のペソ対米ドル為替データによると、2022年6月30日の終値は1米ドル=54.975ペソで、前月末から0.2.605ペソ、率にして4.74%のペソ安となった。

 米国の利上げピッチが他の主要市場と比較して速いことに伴うドル高の流れが波及、更にフィリピンの貿易赤字急拡大に伴う対外収支悪化がペソ安に拍車をかけた。6月の終値ベースで最もペソ高となったのは1日の1米ドル=52.480ペソ、最もペソ安となったのは、29日の1米ドル=55.060ペソ。終値ベースでは、2005年10月末以来、約16年8カ月ぶりに55ペソ台へ下落した。これらの結果、上半期のペソ対ドルレートは7.23%の大幅下落となった。

 ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
時期 年末・月末値 上昇率
2012年 41.050ペソ 6.80%
2013年 44.395ペソ -7.53%
2014年 44.720ペソ -0.73%
2015年 47.060ペソ -4.97%
2016年 49.720ペソ -5.35%
2017年 49.930ペソ -0.42%
2018年 52.580ペソ -5.04%
2019年 50.635ペソ 3.84%
2020年 48.023ペソ 5.44%
2021年 50.999ペソ -5.84%
2022年 1月末 50.950ペソ 0.10%
2月末 51.270ペソ -0.62%
3月末 51.740ペソ -0.91%
4月末 52.190ペソ -0.86%
5月末 52.370ペソ -0.34%
6月末 54.975ペソ -4.74%
6カ月間 - -7.23%
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)