デジタル経済規模11%増の2兆ペソ、GDP寄与度9.4%に

就業者数8%増の605万人、Eコマース4,200億ペソ:2022年

2023/04/26

 フィリピン統計庁(PSA)によると、2022年のフィリピンのデジタル経済は前年比11.0%増の2兆0,800億ペソに達し、国内総生産(GDP)への寄与度は9.4%となった。

 デジタル経済の対GDP比率の推移 (名目価格)    (単位:百万ペソ)
項目 2019年 2020年 2021年 2022年
デジタル経済 1,955,281 1,734,590 1,871,822 2,077,258
GDP 19,517,863 17,951,574 19,410,614 22,024,515
対GDP比率 10.0% 9.7% 9.6% 9.4%
(出所:PSA資料より作成)

 デジタル経済は、デジタル対応インフラストラクチャ、電子商取引(Eコマース)、デジタルメディア/コンテンツをカバーするデジタルトランザクション(DT)で構成されている。

 2022年のデジタルトランザクション(総額2兆0,800億ペソ)のうち、最大シェアを占めたのはデジタル対応インフラストラクチャで、総取引額は7.5%増の1兆6,000億ペソ(シェア77.2%)だった。デジタル対応インフラストラクチャの中のトップ2は通信サービス(6,400億ペソ)と専門的・ビジネスサービス(5,600億ペソ)。

 デジタル経済全体の20.4%を占める電子商取引(Eコマース)は26.5%増の4,200億ペソだった。一方、デジタルメディア/コンテンツは11.8%増の574億ペソで、全体の2.4%を占めた。

 デジタル経済で雇用された人数は推定605万人で、前年の559万人よりも8.2%増加した。

 構成項目別デジタル経済の粗付加価値(GVA)(名目価格、単位:百万ペソ)
構成項目 2021年 2022年 増減率
デジタル経済 1,871,822 2,077,258 11.0%
 Eコマース 328,836 416,123 26.5%
 デジタルメディア/コンテンツ 51,365 57,406 11.8%
 デジタル対応インフラストラクチャ 1,491,620 1,603,729 7.5%
   コンピューター、電子&光学製品 349,203 353,051 1.1%
   卸売業(自動車・オートバイ除く) 37,580 40,844 8.7%
   通信サービス 588,668 638,094 8.4%
   専門的・ビジネスサービス 507,218 561,037 10.6%
   コンピューター通信機器修理 8,952 10,704 19.6%
(出所:PSA資料より作成)