6月の首都圏小売物価上昇率、13カ月ぶりの低水準

燃料類値下がりで4.4%に、上半期平均上昇率5.6%

2023/07/28

 フィリピン統計庁(PSA)の発表によると、2023年6月のマニラ首都圏一般小売物価指数(GRPI、2012年=100)は前年同月比4.4%上昇となった。2月(+6.6%)をピークに4カ月連続で減速傾向が続き、2022年5月の4.1%以来13カ月ぶりの低い伸びとなった。上半期平均上昇率は5.6%であった。

 首都圏の小売物価指数 (2012年=100、前年同月比:%)
年・月 2022年6月 2023年5月 2023年6月 2023年1-6月
上昇率 4.7 4.9 4.4 5.6
(出所:PSA資料より作成)

 品目別の対前年同月上昇率は、食品+9.5%(前月+10.0%)、飲料・たばこ+6.4%(同+6.9%)、燃料を除く非食用原料+4.5%(同+7.1%)、鉱物燃料・潤滑油類-16.1%(同-12.8%)、動植物性油脂を含む化学品+3.7%(同+3.5%)、原料別製品+2.6%(同+2.8%)、機械類・輸送用機器+1.4%(同+1.3%)、雑工業品+1.7%(同+1.9%)。主要8品目中、構成比の大きな部分を占める食品をはじめ6品目が前月から減速した。また、唯一前年同月下回った鉱物燃料・潤滑油類は4カ月連続のマイナス、前月からさらに下落幅が広がった。

 首都圏小売物価指数推移   (2012年=100、上昇率は前年同月比:%)
2022年 2023年
6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月
指数 121.9 122.6 123.2 123.8 124.2 124.9 125.0 125.6 126.4 126.6 126.8 127.0 127.3
上昇率 4.7 5.1 5.5 5.9 6.0 6.0 6.0 6.3 6.6 6.0 5.4 4.9 4.4
(出所:PSA資料より作成)