上半期の経常収支赤字、32%減の82億ドル(GDP比4%)
国際総合収支23億ドルの黒字転換(前年同期31億ドルの赤字)
2023/09/18
フィリピン中央銀行(BSP)は9月15日、国際通貨基金(IMF)の国際収支マニュアル第6版(BPM6)に準拠した2023年第2四半期(4月～6月)および上半期詳細な国際支統計(速報)を発表した。
それによると、2023年第2四半期の経常収支は36億米ドルの赤字(GDP比3.4%)となり、前年同期の80億米ドルの赤字(GDP比7.8%)から赤字54.9%が縮小した。物品貿易赤字の縮小に加え、サービス貿易、及び、在外フィリピン人(OF)からの送金など第二次所得収支等の黒字が拡大したことによる。これら結果、国際総合収支の赤字は、前年同期の36億米ドルの赤字から66.8%減少し、12億米ドルの赤字にとどまった。
2023年上半期の経常収支は82億米ドルの赤字(GDP比4.0%)となり、前年同期の121億米ドルの赤字(GDP比6.1%)から赤字幅が32.2%縮小した。貿易収支の赤字縮小や金融収支の純流入の拡大、安定したOF送金等による。その結果として、国際総合収支(BOP)は23億米ドルの黒字(GDP比1.1%)となり、前年同期の31億米ドルの赤字から黒字転換となった。
[総外貨準備高]
2023年6月末時点で、総外貨準備高(GIR)は994億米ドル、前年同月末の1,009億米ドルを1.5%下回った。輸入・第一次所得の7.4月分、元本ベース短期対外負債の5.7倍、残存ベース短期対外負債の3.9倍に相当する水準である。2023年第2四半期の平均為替レートは1米ドル=55.65ペソと前期(第1四半期)の同54.86ペソから1.4%のペソ安、前年同期の同55.25ペソから5.4%のペソ安だった。上半期平均は1米ドル=55.25ペソと、前年同期の同52.08ペソから5.7%のペソ安だった。
国際総合収支の詳細内訳(単位:百万米ドル、増減率表示はBSP方式による)
(出所：BSP資料より作成、注：2023年は全て速報値)
注：金融収支のプラス(マイナス)残高は純流出(純流入)を意味している。
それによると、2023年第2四半期の経常収支は36億米ドルの赤字(GDP比3.4%)となり、前年同期の80億米ドルの赤字(GDP比7.8%)から赤字54.9%が縮小した。物品貿易赤字の縮小に加え、サービス貿易、及び、在外フィリピン人(OF)からの送金など第二次所得収支等の黒字が拡大したことによる。これら結果、国際総合収支の赤字は、前年同期の36億米ドルの赤字から66.8%減少し、12億米ドルの赤字にとどまった。
2023年上半期の経常収支は82億米ドルの赤字(GDP比4.0%)となり、前年同期の121億米ドルの赤字(GDP比6.1%)から赤字幅が32.2%縮小した。貿易収支の赤字縮小や金融収支の純流入の拡大、安定したOF送金等による。その結果として、国際総合収支(BOP)は23億米ドルの黒字(GDP比1.1%)となり、前年同期の31億米ドルの赤字から黒字転換となった。
[総外貨準備高]
2023年6月末時点で、総外貨準備高(GIR)は994億米ドル、前年同月末の1,009億米ドルを1.5%下回った。輸入・第一次所得の7.4月分、元本ベース短期対外負債の5.7倍、残存ベース短期対外負債の3.9倍に相当する水準である。2023年第2四半期の平均為替レートは1米ドル=55.65ペソと前期(第1四半期)の同54.86ペソから1.4%のペソ安、前年同期の同55.25ペソから5.4%のペソ安だった。上半期平均は1米ドル=55.25ペソと、前年同期の同52.08ペソから5.7%のペソ安だった。
国際総合収支の詳細内訳(単位:百万米ドル、増減率表示はBSP方式による)
| 項目 | 第2四半期 | 1月～6月 | ||||
| 年 | 22年 | 23年 | 増減率 | 22年 | 23年 | 増減率 |
| 経常収支 | -7,974 | -3,595 | 54.9% | -12,120 | -8,213 | 32.2% |
| 対GNI比 | -7.4% | -3.1% | - | -5.8% | -3.6% | - |
| 対GDP比 | -7.8% | -3.4% | - | -6.1% | -4.0% | - |
| 貿易・サービス・第一次所得収支 | -15,127 | -10,868 | 28.2% | -26,552 | -22,840 | 14.0% |
| 貿易・サービス収支 | -16,365 | -11,799 | 27.9% | -28,920 | -24,539 | 15.1% |
| 対GNI比 | -15.1% | -10.1% | - | -13.9% | -10.8% | - |
| 対GDP比 | -16.0% | -11.2% | - | -14.6% | -11.8% | - |
| 物品貿易収支 | -19,324 | -16,040 | 17.0% | -35,096 | -33,223 | 5.3% |
| 対GNI比 | -17.9% | -13.8% | - | -16.8% | -14.6% | - |
| 対GDP比 | -18.8% | -15.2% | - | -17.7% | -16.0% | - |
| 輸出 | 13,888 | 13,803 | -0.6% | 28,080 | 26,575 | -5.4% |
| 輸入 | 33,212 | 29,843 | -10.1% | 63,175 | 59,798 | -5.3% |
| サービス収支 | 2,958 | 4,241 | 43.4% | 6,176 | 8,684 | 40.6% |
| 輸出 | 9,180 | 11,034 | 20.2% | 17,874 | 21,846 | 22.2% |
| 輸入 | 6,222 | 6,793 | 9.2% | 11,698 | 13,162 | 12.5% |
| 第一次所得収支 | 1,238 | 930 | -24.9% | 2,368 | 1,699 | -28.2% |
| 第二次所得収支 | 7,153 | 7,274 | 1.7% | 14,432 | 14,627 | 1.3% |
| 資本移転等収支 | 19 | 18 | -4.5% | -3 | 36 | 1162.7% |
| 金融収支(マイナス勘定) | -3,044 | -1,981 | 34.9% | -7,689 | -8,360 | -8.7% |
| 直接投資 | -1,411 | -1,326 | 6.1% | -3,023 | -2,065 | 31.7% |
| 証券投資 | -174 | 823 | 572.7% | -136 | 117 | 186.2% |
| 金融派生商品 | -25 | -72 | -189.8% | -24 | -52 | -114.3% |
| その他投資 | -1,434 | -1,406 | 2.0% | -4,506 | -6,360 | -41.2% |
| 誤差脱漏 | 1,316 | 403 | -69.3% | 1,333 | 2,077 | 55.8% |
| 国際総合収支 | -3,596 | -1,193 | 66.8% | -3,101 | 2,260 | 172.9% |
| 対GNI比 | -3.3% | -1.0% | - | -1.5% | 1.0% | - |
| 対GDP比 | -3.5% | -1.1% | - | -1.6% | 1.1% | - |
| 参考：OFW等の個人送金額合計 | 8,440 | 8,686 | 2.9% | 17,086 | 17,590 | 3.0% |
| うち銀行経由分 | 7,575 | 7,791 | 2.8% | 15,347 | 15,793 | 2.9% |
注：金融収支のプラス(マイナス)残高は純流出(純流入)を意味している。
