速報:10月のインフレ率4.9%へ減速、3カ月ぶり低水準

食品値上がり率低下等が寄与、コアインフレも5.3%へ鈍化

2023/11/07

   フィリピン統計庁(PSA)は、11月7日午前9時、2023年10月の消費者物価(インフレ)統計を発表した。

 それによると、2023年10月の総合インフレ率(消費者物価指数{2018年=100}の前年同月比)は4.9%、前月(9月)の6.1%から1.2%ポイント減速した。そして、一気に4%台へ鈍化、7月の4.7%以来3カ月ぶりの低水準となった。また、1年前の7.7%からは大幅鈍化している。

 10月の総合インフレ率の減速は、最大構成項目の食品・非アルコール飲料価格の上昇率が7.0%と前月の9.7%を下回ったことなどによる。レストラン・宿泊関連サービス費の上昇率が6.3%と前月の7.1%を下回ったことも寄与した。特定食品・エネルギー関連品目等変動の激しい品目を除いたコアインフレ率は5.3%で前月の5.9%、前年同月の5.9%から0.6%ポイント減速した。

 2023年10カ月間の平均総合インフレ率は6.4%、平均コアインフレ率は7.0%で、それぞれ前年同期の5.4%、3.3%から加速している。


総合消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率:2018年基準、前年同月比%)

項目 2022年10月 2023年9月 2023年10月 2023年1-10月平均
全国   総合インフレ率 7.7 6.1 4.9 6.4
      コアインフレ率 5.9 5.9 5.3 7.0
首都圏 総合インフレ率 7.7 6.1 4.9 6.6
地方   総合インフレ率 7.6 6.0 4.9 6.3
(出所:PSA資料より作成)