5日に11月のインフレ率発表、直前予想中間値は4.4%

20カ月ぶりの低水準に、BW紙の15名のエコノミスト対象調査

2023/12/04

 フィリピン統計庁(PSA)は、12月5日、2023年11月の消費者物価(インフレ)統計を発表する予定である。

 現地有力経済紙であるビジネスワールド紙(BW紙)が先週実施したエコノミスト15名による2023年11月の総合消費者物価上昇率(インフレ率、前年同月比、2018年基準)に関する直前予想のコンセンサス(中間値)は4.4%である。すなわち、3カ月ぶりの低水準であった前月(10月)の4.9%から更に減速、2022年3月の4.0%以来、20カ月ぶりの低水準になると見ている。そして、前年同月の8.0%からは大幅減速となるが、インフレ目標(2%~4.0%)の上限を20カ月連続で上回ることになる。

 15名のエコノミストのなかの最高予想値は5.2%、最低予想値は4.1%であった。5.2%予想が1名、4.7%が1名、4.5%が2名、4.4%が5名、4.3%が4名、4.2%が1名、4.1%が1名となっている。そして、フィリピン中央銀行(BSP)の直前予想レンジ4.0%~4.8%の中間値と一致する。

 BSPは、11月30日、「2023年11月の総合消費者物価上昇率(総合インフレ率、前年同月比、2018年基準)は4.0%~4.8%の範囲内であったと推定している」と発表した。BSP予想の下限の4.0%となれば、年間インフレ目標2.0%~4.0%の上限と一致する。BSPは、2023年11月は、LPG価格、電力料金、交通運賃の値上げ、コメ、果物、魚類の値上がりなどがインフレ上昇圧力になったと分析している。一方、野菜、石油製品、ペソ対ドルレートの上昇がインフレ抑制要因となったと見ている。

 総合消費者物価上昇率(2018年基準、前年同月比%)
項目 2022年 2023年 
10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
総合 7.7 8.0 8.1 8.7 8.6 7.6 6.6 6.1 5.4 4.7 5.3 6.1 4.9
食品・非酒類 9.4 10.0 10.2 10.7 10.8 9.3 7.9 7.4 6.7 6.3 8.1 9.7 7.0
酒類・タバコ 10.4 10.6 10.7 10.9 11.0 12.2 12.7 12.3 11.6 10.9 10.1 9.8 9.3
衣料・履物類 3.1 3.6 3.9 4.4 4.8 5.0 5.1 5.1 5.1 4.8 4.8 4.7 4.8
住宅・水道光熱費 7.4 6.9 7.0 8.6 8.6 7.6 6.5 6.5 5.6 4.5 2.5 2.4 2.6
家具・住宅管理 3.8 4.5 4.8 5.2 6.2 6.2 6.1 6.2 6.0 5.8 5.6 5.4 5.3
健康・医療 2.6 2.8 3.1 3.3 4.0 3.9 4.1 4.1 3.9 3.9 3.9 4.1 4.0
交通・輸送 12.5 12.3 11.7 11.1 9.0 5.3 2.6 -0.5 -3.1 -4.7 0.2 1.2 1.0
情報・通信 0.5 0.7 0.7 0.7 0.8 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.6 0.8
娯楽・文化 3.0 3.3 3.9 4.2 4.4 4.6 4.7 4.9 4.8 4.7 4.9 5.1 5.0
教育 3.4 3.6 3.6 3.6 3.6 3.6 3.6 3.6 3.6 3.7 2.9 3.8 3.8
外食・宿泊サービス 5.7 6.5 7.0 7.6 8.1 8.3 8.6 8.3 8.2 7.9 7.1 7.1 6.3
金融サービス 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
パーソナルケア類 3.7 4.2 4.5 5.0 5.3 5.6 5.7 5.7 5.8 5.6 5.5 5.4 5.3
首都圏 7.7 7.5 7.6 8.6 8.7 7.8 7.1 6.5 5.6 5.6 5.9 6.1 4.9
地方 7.6 8.0 8.2 8.7 8.5 7.5 6.5 6.0 5.3 4.4 5.2 6.0 4.9
(出所:PSA資料より作成)