三菱商事、アヤラコープ株式の追加売却続く

普通株式保有比率、2017年末の10.2%から5%以下に

2024/01/11

 三菱商事が、アヤラ財閥の旗艦企業であるアヤラコーポレーション(アヤラコープ、証券コード:AC)の株式を追加売却する。

 ブルームバーグが、1月9日、「三菱商事が、アヤラ財閥の旗艦企業であるアヤラコーポレーション(アヤラコープ、証券コード:AC)の株式860万株を、1株当たり634ペソ~647ペソで売却するオファーを行っている。売却額は1億米ドル相当」と報じた。

 この報道の正否を問うフィリピン証券取引所(PSE)に対し、ACは1月10日、「売却額1億米ドルという以外は正しい。1億米ドルというのはブルームバーグの試算」と回答した。

 三菱商事が追加売却する860万株は、ACの発行済み株式数約6億1,981万株の約1.4%に相当する。860万株を647億ペソで売却すると約55億6,420万ペソであり、約1億米ドル相当となる。アニュアルレポート等によると、三菱商事は約3,777万株(名義が明示されている分、以下同様)のAC普通株を保有、普通株保有比率は約6.1%であり、追加売却後は約4.7%へ低下すると試算される(手許計算)。三菱商事はこのほか、2023年1月時点で約1,955万株の議決権優先株を保有している。

 なお、三菱商事とACは50年以上の提携関係を有しているが、最近は、三菱商事がAC株の売却を続けている。三菱商事のAC普通株比率は2017年末で10.15%に達していたが、2018年に1.3%、2019年に2%、2019年6月に0.6%を売却、6.1%にまで低下した。