比セブン‐イレブン連続最高益、純利益69%増の35億ペソ
収入25%増の822億ペソ、3,768店で断トツ、26年央に5千店へ
2024/04/15
フィリピンのコンビニエンスストア(コンビニ)首位のフィリピン セブン-イレブン(比セブン-イレブン)は、台湾系のプレジデント・チェーンストア(ラブアン)ホールディングスが55.322%(2023年12月末現在)を保有するフィリピン セブン社(証券コード:SEVN)によって運営されている。
近年急成長を続けてきたSEVNは新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで急ブレーキがかかり2020年、2021年と2年連続で赤字決算を余儀なくされたが、下表のように2022年の業績は急回復、3年ぶりの黒字に回復するばかりでなく過去最高益を大幅更新した。そして、2023年は大幅続伸となった。
2023年のグループ総売上高(システムワイドセールス)は前年比(以下同様)24.5%増の821億5,000万ペソ、既存店売上高は13%増加した。営業収入は24.8%増の791億9,374万ペソ、営業利益は43.2%増の50億3,300万ペソ、純利益は69.3%増の34億8,300万ペソと好調、2年連続で過去最高益を大幅更新した。新型コロナパンデミック直前の2019年の純利益14億5,500万ペソからは2.4倍に達している。
このような状況下で、SEVNは出店ピッチを再び高めつつあり、比セブン-イレブンの2023年末の店舗数は3,768店、2022年末の3,393店から375店、率にして11.1%の純増となった。2023年の1年間で415店をオープン、40店を閉鎖した。年間純増数は、新型コロナ禍時の2020年は114店、2021年は95店へと減少したが、2022年320店、2023年375店へと回復している。
2023年末の3,768店の地域別内訳は、マニラ首都圏1,094店、首都圏以外のルソン地域1,730店、セブを中心とするビサヤ地域541店、ダバオを中心とするミンダナオ地域403店。全体では自営店が1,959店(52%)、フランチャイズ店が1,809店(48%)となっている。店舗数は業界で断トツ、特に、ビサヤやミンダナオでは圧倒的強さを誇っている。
創業40周年を迎えた2024年は450店を出店予定、2024年央に4,000店到達を目指している。ちなみに、比セブン-イレブン第1号店は1984年2月29日にオープンした。創業42周年の2026年央に5,000店到達を目標としている。
地域別のセブン-イレブン店舗数推移(単位:百万ペソ)
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)
フィリピンセブン-イレブン既存店の増収率の推移
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)
フィリピンセブン-イレブン店舗数(年末値)とSEVNの純利益推移(単位:百万ペソ、2023年は9月末)
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)
主な日本ブランドのコンビニ店舗数(年末値、資本的に日系はローソンのみ、ミニストップはブランド名変更)
(出所:各社の店舗情報などから作成)
近年急成長を続けてきたSEVNは新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで急ブレーキがかかり2020年、2021年と2年連続で赤字決算を余儀なくされたが、下表のように2022年の業績は急回復、3年ぶりの黒字に回復するばかりでなく過去最高益を大幅更新した。そして、2023年は大幅続伸となった。
2023年のグループ総売上高(システムワイドセールス)は前年比(以下同様)24.5%増の821億5,000万ペソ、既存店売上高は13%増加した。営業収入は24.8%増の791億9,374万ペソ、営業利益は43.2%増の50億3,300万ペソ、純利益は69.3%増の34億8,300万ペソと好調、2年連続で過去最高益を大幅更新した。新型コロナパンデミック直前の2019年の純利益14億5,500万ペソからは2.4倍に達している。
このような状況下で、SEVNは出店ピッチを再び高めつつあり、比セブン-イレブンの2023年末の店舗数は3,768店、2022年末の3,393店から375店、率にして11.1%の純増となった。2023年の1年間で415店をオープン、40店を閉鎖した。年間純増数は、新型コロナ禍時の2020年は114店、2021年は95店へと減少したが、2022年320店、2023年375店へと回復している。
2023年末の3,768店の地域別内訳は、マニラ首都圏1,094店、首都圏以外のルソン地域1,730店、セブを中心とするビサヤ地域541店、ダバオを中心とするミンダナオ地域403店。全体では自営店が1,959店(52%)、フランチャイズ店が1,809店(48%)となっている。店舗数は業界で断トツ、特に、ビサヤやミンダナオでは圧倒的強さを誇っている。
創業40周年を迎えた2024年は450店を出店予定、2024年央に4,000店到達を目指している。ちなみに、比セブン-イレブン第1号店は1984年2月29日にオープンした。創業42周年の2026年央に5,000店到達を目標としている。
地域別のセブン-イレブン店舗数推移(単位:百万ペソ)
場所 | 2022年末 | 2023年純増数 | 2023年末 |
マニラ首都圏 | 1,063 | 31 | 1,094 |
ルソン地方(首都圏除く) | 1,505 | 225 | 1,730 |
ビサヤ地方 | 489 | 52 | 541 |
ミンダナオ地方 | 336 | 67 | 403 |
合計 | 3,393 | 375 | 3,768 |
フィリピンセブン-イレブン既存店の増収率の推移
年/四半期 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | 年間 |
2023 | +23.3% | +11.1% | +13.0% | +9.5% | +13.0% |
2022 | +16.1% | +39.2% | +35.2% | +26.6% | +28.8% |
2021 | -20.1% | -5.1% | +3.4% | +8.5% | -4.6% |
2020 | +2.5% | -25.5% | -25.2% | -23.7% | -18.4% |
2019 | +6.8% | +13.0% | +10.1% | +10.1% | +10.3% |
フィリピンセブン-イレブン店舗数(年末値)とSEVNの純利益推移(単位:百万ペソ、2023年は9月末)
時期 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年 | 23年 |
店舗数 | 1,282 | 1,602 | 1,995 | 2,285 | 2,550 | 2,864 | 2,978 | 3,073 | 3,393 | 3,768 |
純利益 | 873 | 1,008 | 1,176 | 1,318 | 1,532 | 1,445 | -420 | -461 | 2,057 | 3,483 |
主な日本ブランドのコンビニ店舗数(年末値、資本的に日系はローソンのみ、ミニストップはブランド名変更)
年・月 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年 | 23年 |
セブン-イレブン | 1,602 | 1,995 | 2,285 | 2,550 | 2,864 | 2,978 | 3,073 | 3,393 | 3,768 |
ファミリーマート | 120 | 99 | 66 | 69 | 76 | N.A. | N.A. | N.A. | N.A. |
ローソン | 16 | 29 | 31 | 38 | 60 | 64 | 68 | 100 | 136 |
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