中央銀行、8月のインフレ率を3.2%~4.0%と推定
7月の4.4%から急減速の可能性、米価鈍化やペソ高等で
2024/09/01
フィリピン統計庁(PSA)は、9月5日午前9時、2024年8月の消費者物価(インフレ)統計を発表する予定である。
それに先立ち、フィリピン中央銀行(BSP)は、8月30日、「2024年8月の総合消費者物価上昇率(総合インフレ率、前年同月比、2018年基準)は3.2%~4.0%の範囲内であったと予想している」と発表した。すなわち、8月の総合インフレ率は前月(7月)の4.4%からかなり鈍化、2カ月ぶりに3%台へ低下した可能性が高い。BSPの予想の下限である3.2%ならば、今年1月の2.8%以来、7カ月ぶりの低インフレとなる。予想上限の4.0%でも政府の年間インフレ目標2%~4%の圏内である。
BSPは、2024年8月は、悪天候による農作物(コメなどを除く)、電力料金の値上がりなどがインフレ上昇圧力になったと分析している。しかし、輸入関税低下に伴うコメ価格の値下がり、魚介類や肉類の値下がり、ペソ対ドルレートの上昇などがインフレ圧力を相殺したと見ている。
BSPは、「今後も、経済と雇用のバランスの取れた持続可能な成長に寄与する価格安定を確保するために、慎重なアプローチを継続する」と表明している。
総合インフレ率とコアインフレ率の推移(2018年基準、平均値ベース)
(出所:フィリピン統計庁資料より作成)
それに先立ち、フィリピン中央銀行(BSP)は、8月30日、「2024年8月の総合消費者物価上昇率(総合インフレ率、前年同月比、2018年基準)は3.2%~4.0%の範囲内であったと予想している」と発表した。すなわち、8月の総合インフレ率は前月(7月)の4.4%からかなり鈍化、2カ月ぶりに3%台へ低下した可能性が高い。BSPの予想の下限である3.2%ならば、今年1月の2.8%以来、7カ月ぶりの低インフレとなる。予想上限の4.0%でも政府の年間インフレ目標2%~4%の圏内である。
BSPは、2024年8月は、悪天候による農作物(コメなどを除く)、電力料金の値上がりなどがインフレ上昇圧力になったと分析している。しかし、輸入関税低下に伴うコメ価格の値下がり、魚介類や肉類の値下がり、ペソ対ドルレートの上昇などがインフレ圧力を相殺したと見ている。
BSPは、「今後も、経済と雇用のバランスの取れた持続可能な成長に寄与する価格安定を確保するために、慎重なアプローチを継続する」と表明している。
総合インフレ率とコアインフレ率の推移(2018年基準、平均値ベース)
年 | 22年 | 23年 | 24年1月 | 24年2月 | 24年3月 | 24年4月 | 24年5月 | 24年6月 | 24年7月 | 24年7カ月間 |
総合インフレ | 5.8% | 6.0% | 2.8% | 3.4% | 3.7% | 3.8% | 3.9% | 3.7% | 4.4% | 3.7% |
コアインフレ | 3.9% | 6.6% | 3.8% | 3.6% | 3.4% | 3.2% | 3.1% | 3.1% | 2.9% | 3.3% |
« シチズンファイン、フィリピン工場に太陽光発電設備 | 5カ月ぶりのペソ高水準、8月30日の終値1ドル=56.111ペソ »