太平洋セメント、100億円でルソン流通ターミナルを建設中
26年初に脱炭素型セメント供給拠点として稼働、生産体制も強化
2025/05/23
フィリピン貿易産業省(DTI)は、5月19日、東京で太平洋セメント(本社:東京都文京区)の幹部と会談し、太平洋セメントのフィリピン事業拡張計画に対する政府の継続的支援を表明した。ロケ貿易産業大臣は、「拡張計画はインフラ拡充だけでなく、地域経済や雇用創出にも資するもの」と述べた。
太平洋セメントは、連結子会社であるタイヘイヨウセメント フィリピン(TCPI社、本社:セブ州サンフェルナンド町)を通して、南部ルソン島バタンガス州カラカ市に37億2,000万ペソ(約100億円)を投じ、ルソン流通ターミナルを建設中で、2026年初頭の稼働を予定している。この流通ターミナルは年間最大70万トンのセメント供給能力を有し、脱炭素を重視した混合セメントの流通拠点となる。混合セメントは、石炭灰、高炉スラグ、ポゾランなどの副産物を活用することで、製造時のCO₂排出量を抑え、循環型建設の推進に寄与する。太平洋セメントは、これを市場の需要に対応する戦略と位置付けるとともに、グループ全体の脱炭素ロードマップの一環として展開している。
また、TCPI社は年間300万トンの生産能力を有しているが、2030年までに500万トンに拡充、フィリピン国内販売シェア10%を目標にしている。併せて、地域奨学金制度や保健支援などの社会貢献事業にも投資を進めている。
太平洋セメントは、フィリピン政府が実施したセメント輸入への仮暫定セーフガード措置についても支持を表明。フィリピンセメント製造業者協会(CeMAP)と足並みをそろえつつ、国内産業の競争力維持への政策的支援継続に期待を示した。DTIは、太平洋セメントおよび国内関係者と連携し、環境負荷の少ない競争力あるセメント産業の構築に向けた取り組みを今後も支援していく方針である。
<TCPI社の概要>
・名称:タイヘイヨウセメント フィリピン株式会社
・所在地:フィリピン共和国 セブ州 サンフェルナンド町
・資本金:135億6,900万ペソ、太平洋セメントが100%出資
太平洋セメントは、連結子会社であるタイヘイヨウセメント フィリピン(TCPI社、本社:セブ州サンフェルナンド町)を通して、南部ルソン島バタンガス州カラカ市に37億2,000万ペソ(約100億円)を投じ、ルソン流通ターミナルを建設中で、2026年初頭の稼働を予定している。この流通ターミナルは年間最大70万トンのセメント供給能力を有し、脱炭素を重視した混合セメントの流通拠点となる。混合セメントは、石炭灰、高炉スラグ、ポゾランなどの副産物を活用することで、製造時のCO₂排出量を抑え、循環型建設の推進に寄与する。太平洋セメントは、これを市場の需要に対応する戦略と位置付けるとともに、グループ全体の脱炭素ロードマップの一環として展開している。
また、TCPI社は年間300万トンの生産能力を有しているが、2030年までに500万トンに拡充、フィリピン国内販売シェア10%を目標にしている。併せて、地域奨学金制度や保健支援などの社会貢献事業にも投資を進めている。
太平洋セメントは、フィリピン政府が実施したセメント輸入への仮暫定セーフガード措置についても支持を表明。フィリピンセメント製造業者協会(CeMAP)と足並みをそろえつつ、国内産業の競争力維持への政策的支援継続に期待を示した。DTIは、太平洋セメントおよび国内関係者と連携し、環境負荷の少ない競争力あるセメント産業の構築に向けた取り組みを今後も支援していく方針である。
<TCPI社の概要>
・名称:タイヘイヨウセメント フィリピン株式会社
・所在地:フィリピン共和国 セブ州 サンフェルナンド町
・資本金:135億6,900万ペソ、太平洋セメントが100%出資