今年のフィリピン最富豪、連続でSM財閥シー兄弟

2位ラソン氏、3位ビリャール氏:フォーブス・アジア誌

2025/08/08

 米国フォーブス誌アジア版が202586日号において、フィリピン富豪番付トップ50(2025年版)を発表した。
 
 2025年フィリピン富豪番付首位は、SM財閥のシー兄弟・姉妹で純資産額は118億米ドル。ただし、前年から12億米ドル減少しており、金額ベースでは最大の下落となった。2018年までフィリピン最富豪は11年連続でSM財閥創始者のヘンリー・シー氏となっていた。そのヘンリー・シー氏が20191月に死去、遺産を引き継いだ子息や子女、すなわちシー兄弟・姉妹がトップの座を引き継いだ。SMグループは、小売・金融・不動産を核とするコングロマリットであり、中核企業SMインベストメンツ(SM)SMプライムホールディングス(SMPH)、最大行BDOユニバンク(BDO)など有力上場企業を有している。

 富豪番付第2位は港湾業務企業ICTSI(ICT)やカジノリゾート ソレアの運営企業ブルームベリー(BLOOM)の総帥エンリケ・ラソン氏で、純資産額は115億米ドル。第3位は元上院議員でビスタランドグループの総帥であるマニュエル・ビリャール氏で、純資産額は110億米ドル。

 以下、第4位はサンミゲル(SMC)社長などを務めるラモン・アン氏(純資産額375,000万米ドル)、第5位はコンスンヒ財閥のイシドロ・コンスンヒ会長兄弟(37億米ドル)、第6位はマーキュリードラッグのオーナーのケ・アスコナ一族(36億米ドル)、第7位はアヤラ財閥のハイメ・ソベル・デ・アヤラ氏(34億米ドル)、第8位はフィリピン航空会長などを務めるルシオ・タン氏(32億米ドル)、第9位はピュアゴールド(PGOLD)総帥のルシオ・コー夫妻(30億ドル)、第10位はジョリビー・フーズ(JFC)会長のトニー・タン・カクティオン氏(29億ドル)と続く。

 2025年の上位50人の合計資産は前年から6%以上増加し、総額は860億米ドルに達した。ランキング入りの最低資産額は18,500万ドルで、前年の17,000万ドルから引き上げられている。

 2025年フィリピン富豪 上位10(フォーブス誌アジア版調べ)
ランク 氏名または一族名 純資産額 所属や主な事業など
1位 シー兄弟・姉妹 118億米ドル SM財閥
2位 エンリケ・ラソン 115億米ドル ブルームベリー
3位 マニュエル・ビリャール 110億米ドル ビスタランドグループ
4位 ラモン・アン 37億5,000万米ドル サンミゲル
5位 イシドロ・コンスンヒ会長兄弟 37億米ドル コンスンヒ財閥
6位 ケ・アスコナ一族 36億米ドル マーキュリードラッグ
7位 ハイメ・ソベル・デ・アヤラ一族 34億米ドル アヤラ財閥
8位 ルシオ・タン 32億米ドル ルシオ・タン
9位 ルシオ&スーザン・コー夫妻 30億米ドル ピュアゴールド
10位 トニー・タン・カクティオン一族 29億米ドル ジョリビー・フーズ