エプソン、123億円でフィリピンに新工場建設

2014/12/03

インクジェットプリンター等増産、17年春稼働
ソーラー工場に、昼間使用電力の半分を発電

 

セイコーエプソン(エプソン、本社:長野県諏訪市)は、2016年度までに総額約123億円を投資し、フィリピンの製造子会社エプソン:プレシジョン・フィリピン(EPPI)に、インクジェットプリンターとプロジェクターの生産拡大に対応するための新工場を建設する。



 最新鋭かつ最高効率のオペレーションを目指すこの新工場は、EPPIの敷地内に建設し、2017年初頭に竣工、2017年春には稼働を開始する予定である。また、約3,000kWhの能力を持つメガソーラー発電設備を建物の屋根部分に設置する予定で、これにより、新工場も合わせたEPPI全社が昼間に使用する電力の半分程度をカバーすることが可能である。

 エプソンは主に中国、インドネシア、フィリピンにインクジェットプリンターとプロジェクターの生産拠点を有しているが、中長期的な事業戦略のもと、今後の生産拡大に向けた増産体制を整備する必要が生じている。

 インクジェットプリンターについては、現在エプソンが注力している大容量インクタンク搭載プリンターが急成長しているほか、オフィス向けインクジェットプリンターも着実な伸びを示しており、今後も大幅な生産数量の増加を見込んでいる。

 また、プロジェクターについては、企業向けや教育向け、商業利用など用途の拡大、新興国市場への浸透などによって市場全体が成長を続ける中で、エプソンとしてもこれを上回る勢いで事業成長を続けており、今後もラインアップのさらなる拡大などによって生産数量の増加を見込んでいる。

 新工場はこのような生産数量の増加に対応し、従業員数も現在の約12,500人から、最終的には20,000人の体制※を想定している。これにより、エプソングループ全体の中長期的な観点での生産体制が整備されることとなる。

<新工場概要>
投資先:Epson Precision (Philippines) Inc.
住所:バタンガス州リパ市リマ・テクノロジー・センター
投資金額: 2016年度までに約123億円
主要生産品目 :インクジェットプリンター、プロジェクター、スマートグラス
稼動: 2017年春
建物面積 :約100,000m2
(14年12月3日のセイコーエプソン株式会社ニュースリリースより)。