サンミゲル、年商1兆ペソの早期達成目指す

2012/06/15

電力、エネルギー、鉱業主導で売上高倍増へ
授権資本3割増の300億ペソ、新優先株発行へ

サンミゲルは6月14日に、2012年年次株主総会を開催した。



 株主総会では、エドゥアルド・コファンコ氏、ラモン・アン氏、元貿易産業相のロベルト・オンピン氏ら15名の取締役が選出された。そして、直後の取締役会において、コファンコ会長兼CEO、ラモン・アン副会長兼社長兼COOなどが再任された。

 この株主総会において、授権資本額を現行の225億ペソから300億ペソへと33%増額すること、新優先株(シリーズ2)の創設や発行なども決議された。発行条件などは今後の取締役会において決定される。

 コファンコ会長は、近年推進している電力、エネルギー、インフラ、鉱業などの多角化事業が開花期を迎えており、今後その多角化効果が一段と顕在化、業績はさらに向上するであろうとの自信を表明した。そして、さらなる買収や事業基盤強化により、早期に年商1兆ペソ達成を目指すとも強調した。電力、鉱業、石油・ガス事業などが1兆ペソ達成へ主導的な役割を果たすであろうとコメントした。

 なお、サンミゲルの2011年の売上高は前年比118%増の5360億ペソ、営業利益は同62%増の560億ペソ、一時的損益を除外したコア純利益は同36%増の173億ペソであった。発電事業やペトロンの収入が、サンミゲル全収入の63%を占めるなど、新規事業の業績寄与度が高まっている(11年6月14日のフィリピン証券取引所回覧4600-2011号などより)。