10月の株価8.4%急反発、ペソは2.6%反発
2011/10/28
株価・ペソともに月初までの大幅下落後、V字回復
10カ月間累計で株価3.2%上昇、ペソは2.9%上昇
PDS(フィリピン・ディーリング・システム)でのペソ対米ドルレートは、2011年10月28日の終値が1米ドル=42.620ぺソとなり、9月末の終値43.720ペソから月間で1.100ペソ、率にして2.6%の反発となった。2011年10カ月間(1月~10月)累計では、ペソ対米ドルレートは2.9%の上昇となっている。
10月月初は 欧州債務問題懸念拡大に伴う新興国通貨回避の動きが続き、ペソ対米ドルレートは大幅下落。10月4日には安値44.230ペソ、終値44.080ペソと8カ月ぶりのペソ安水準となった。しかし、その後は欧州債務問題への対応策協議進展とともに、債務問題懸念や新興国資産への警戒感が緩和したことなどにより、ペソ対米ドルレートは急リバウンドに転じ、10月28日には一時42.530ペソまで上昇した。
一方、PSE株価指数(PSEi)の10月28日の終値は4,333.72ポイントで、9月末の終値3,999.65ポイントから334.07ポイント、率にして8.4%の大幅反発となった。9月の急落分をほぼ埋めるかたちとなり、10カ月間累計では3.2%の上昇となっている。
PSE株価指数も、ペソ対米ドルレートと同様な推移を辿った。欧州債務問題懸念拡大やそれにともなう世界連鎖株安のなかで、10月5日終値は3,823.13ポイントまで下落した。しかし、その後は欧州債務対応策協議進展やそれにともなう主要国株式市場リバウンドを受け急反発に転じた(フィリピン証券取引所、フィリピン・ディーリング・システム取引記録などより)。
フィリピン証券取引所指数、ペソ対米ドルレートの動き(年末、もしくは月末値)
フィリピン証券取引所株価指数 | ペソ対米ドルレート | |||
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2000年 | 1,494.50ポイント | -30.3% | 49.998ペソ | -24.0% |
2001年 | 1,168.08ポイント | -21.8% | 51.404ペソ | -2.7% |
2002年 | 1,018.41ポイント | -12.8% | 53.096ペソ | -3.2% |
2003年 | 1,442.37ポイント | 41.6% | 55.500ペソ | -4.3% |
2004年 | 1,822.83ポイント | 26.4% | 56.280ペソ | -1.4% |
2005年 | 2,096.04ポイント | 15.0% | 53.090ペソ | 6.0% |
2006年 | 2,982.54ポイント | 42.3% | 49.030ペソ | 8.2% |
2007年 | 3,621.60ポイント | 21.4% | 41.280ペソ | 18.7% |
2008年 | 1,872.85ポイント | -48.3% | 47.520ペソ | -13.1% |
2009年 | 3,052.68ポイント | 63.0% | 46.200ペソ | 2.9% |
2010年 | 4,201.14ポイント | 37.6% | 43.840ペソ | 5.4% |
2011年1月 | 3,881.47ポイント | -7.6% | 44.270ペソ | -1.0% |
2月 | 3,766.73ポイント | -3.0% | 43.565ペソ | 1.6% |
3月 | 4,055.14ポイント | 7.7% | 43.390ペソ | 0.4% |
4月 | 4,319.51ポイント | 6.5% | 42.800ペソ | 1.4% |
5月 | 4,244.64ポイント | -1.7% | 43.250ぺソ | -1.0% |
6月 | 4,291.21ポイント | 1.1% | 43.330ペソ | -0.2% |
7月 | 4,503.63ポイント | 5.0% | 42.140ペソ | 2.8% |
8月 | 4,348.50ポイント | -3.4% | 42.280ペソ | -0.3% |
9月 | 3,999.65ポイント | -8.0% | 43.720ペソ | -3.3% |
10月 | 4,333.72ポイント | 8.4% | 42.620ペソ | 2.6% |
2011年累計 | 3.2% | 2.9% |
(出所:フィリピン証券取引所とPDSの取引記録などより作成)