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2011/03/07

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2011年3月8日の目次
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stock110308本日のトピックス
stock110308stock110308 <首都圏のオフィス賃貸料、再上昇傾向>
マカティ高級物件、第4四半期1.3%上昇
今後1年で14%上昇と予想:コリアーズ


stock110308stock110308 コンドミニアム賃貸料も上昇傾向
ロックウェル、1年間で7.7%上昇予想

stock110308金融証券市場情報
stock110308stock110308 <為替相場:3月7日の終値1ドル=43.300ペソへと反落>
stock110308stock110308<株式市場:3月7日は続伸し3.77ポイント高>
stock110308stock110308<短期国債入札:指標の91日物利回り1.041%へ急低下>
金利底打感あるも、依然歴史的低水準

stock110308経済統計・その他統計など
stock110308stock110308<2010年財政赤字、5%増の3,145億ペソ>
対GDP比3.7%、上限目標3,250億ペソ達成
プライマリ―収支赤字、3%増の202億ペソ

stock110308政治・外交などの関連ニュース
stock110308stock110308<日本、セブ州の果樹農家支援>
stock110308stock110308<日本とフィリピン、海賊対策で協力>
労働雇用省、日本国土交通省と
フィリピン人船員の安全強化

stock110308一般経済・税制関連、国際機関などのニュース
stock110308stock110308<2月末の外貨準備高、史上最高に>
前年同月末比40%増の639億ドル
輸入10.5カ月分、残存短期負債の6.1倍

stock110308stock110308<JICA、アジア向け気象予測解析研修>
気候変動適応などを支援
フィリピンなど7カ国対象

stock110308産業界、外資などのニュー
stock110308stock110308<SMKのクラーク工場拡張、本日開所式>
2010年輸出額は25%増の6,780万ドル

stock110308stock110308<ホンダ、比政府機関対象に省エネ運転啓蒙>
燃料節減の秘訣も提示

stock110308stock110308<商船三井タンカー、海賊から襲撃>
フィリピン人18名などが乗り組み
米国海軍などが海賊を制圧

stock110308企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など
stock110308stock110308<サンミゲル、テレビ局買収意向を正式表明>
政府保有PRN9、IBC13株式取得意向

stock110308stock110308<港湾業務最大手のICTSI、2010年79%増益>
貿易回復で取扱量21%増、ミンダナオ港50%増

stock110308公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など
stock110308stock110308<ADB、アジア協力推進のための制度・機構の強化提案>
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本日のトピックス
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<首都圏のオフィス賃貸料、再上昇傾向>
マカティ高級物件、第4四半期1.3%上昇
今後1年で14%上昇と予想:コリアーズ

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(11年3月のコリアーズ・インターナショナル資料より)
世界中のマーケットにおいて総合的な不動産の コンサルティング業務を行っているコリアーズ・インターナショナル(コリアーズ)がフィリピン不動産市場概観2010年第4四半期(10年10-12月)動向及び今後の見通しをウェブサイトに掲載した。それによると土地価格は、マカティ中央ビジネス地区(CBD)で前期(10年第3四半期)比0.2%上昇、オルティガスセンターでも0.5%上昇した。また、1年後の2011年第4四半期には各々4.3%、5.0%上昇すると予想している。

首都圏主要地区土地価格推移(単位:ペソ/ ?
09年Q4 10年Q3 10年Q4 前期比 11年Q4(予) 年間変化率予想
マカティCBD 26.2~28.4万 25.5~27.8万 25.5~27.9万 0.2% 27.3~28.4万 4.3%
オルティガスセンター 9.3~15.5万 9.1~15.2万 9.2~15.4万 0.5% 9.7~16.1万 5.0%

2010年第4四半期のオフィス賃貸料については、マカティCBDのプレミアム(最高級)物件の月間賃貸料は、1平方メートル当たり前期比1.3%上昇の740~880ペソとなった。ピークであった2008年第2四半期の同949~1,340ペソと比較すると22%~34%の下落となっている。ただし、世界金融危機に伴う景気鈍化や新規オフィスビル供給増加に伴う空室率増加などにより09年第4四半期まで6四半期連続下落を続けてきたオフィス賃貸料が、第3四半期以降上昇傾向を見せおり、1年後の11年第4四半期は二桁の上昇が予想される。

マカティCBDにおける第4四半期のオフィス空室率は、プレミアムクラス7.6%、Aクラス7.8%、Bクラス4.4%、全クラス5.5%とBクラスの横ばいを除いて全て前期を下回った。BPO産業のさらなる発展に伴いマカティCBD周辺や郊外のオフィス需要が拡大し空室率は低下している。コリアーズは1年後の2011年第4四半期には全クラスの空室率を4.0%と予想している。


マカティCBDオフィス平米当たり月間賃貸料(単位:ペソ/ ?
物件タイプ 09年Q4 10年Q3 10年Q4 前期比 11年Q4(予) 年間変化率予想
プレミアム 720~850 730~870 740~880 1.3% 831~1,013 14.0%
Aクラス 427~813 440~854 450~880 3.0% 508~995 13.0%
Bクラス 371~455 395~460 402~471 1.9% 438~529 11.0%

マカティCBDオフィス空室率
物件タイプ 09年Q4 10年Q1 10年Q2 10年Q3 10年Q4 11年Q4(予)
プレミアム 12.1% 12.0% 12.9% 10.8% 7.6%
Aクラス 8.9% 7.1% 9.9% 9.0% 7.8%
Bクラス以下 6.0% 6.2% 5.1% 4.4% 4.4%
全クラス 7.3% 7.1% 7.0% 6.1% 5.5% 4.0%

オフィス新規供給予想(単位:平方メートル)
2010年末総面積 2011年供給 2012年供給 2013年供給
マカティCBD 2,699,696 57,353 76,681
オルティガス 1,141,018 27,786
フォート・ボニファシオ 485,693 129,763 115,805 99,397
イーストウッド 252,979 39,840 35,765
アラバン 234,305 27,701
その他 685,362 81,007 23,000
合計 4,499,053 278,311 236,709 199,078
(その他:マニラ、パサイ、マンダルーヨン、ケソン市)

マカティCBDオフィス資産価値(利用可能エリア)(単位:ペソ/?
10年Q3 10年Q4 前期比 11年Q4(予想) 前期比
プレミアム 9.0~10.8万 9.2~11.0万 2.0% 11.3~13.6万 10.4%
Aクラス 6.4~8.9万 6.5~8.9万 1.1% 6.8~9.6万 6.7%
Bクラス 4.5~6.1万 4.5万~6.1万 0.7% 4.7~6.4万 4.2%
(上記の表は全てコリアーズ・インターナショナル資料より作成、予想も同社によるもの)
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コンドミニアム賃貸料も上昇傾向
ロックウェル、1年間で7.7%上昇予想

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(11年3月のコリアーズ・インターナショナル資料などより)
世界中のマーケットにおいて総合的な不動産の コンサルティング業務を行っているコリアーズ・インターナショナルが、フィリピン不動産市場概観2010年第4四半期動向及び2011年第4四半期の見通しをウェブサイトに掲載した。住宅部門の動向は以下の通りである。

それによると2010年第4四半期のマカティ中央ビジネス地区(CBD)の高級住宅の空室率は6.3%となり、前期(10年第3四半期)の5.9%から0.4%ポイント拡大。また、全クラスの空室率は8.8%で前期の8.3%から0.5%ポイント拡大した。コリアーズは1年後の2011年第4四半期には空室率が10.2%に拡大すると予想している。

2010年第4四半期マカティCBDの高級アパート(3ベッドルーム)の1平米当たり平均月間賃貸料は前期比1.8%増の360~753ペソ。ロックウェルは2.9%増の620~810ペソ、フォート・ボニファシオ(ボニファシオ・グローバルシティ)は1.5%増の520~733ペソと小幅な上昇だった。1年後の2011年第4四半期にはロックウェル及びフォート・ボニファシオ地区の賃貸料上昇が目立つ見通し。

一方、マカティCBD周辺の高級アパート(3ベッドルーム)の10年第4四半期の月間賃貸料で年初より低下したのは、ロハス・トライアングルのみ。サルセド、レガスピ、ロックウェル、フォート・ボニファシオは上昇した。

現在約9,284戸が建設中で、2011年に完成する予定。そのうちの3,000戸超はボニファシオ地区。ロックウェルは1,336戸。マカティやオルティガス地区も今後3年にわたり住宅開発が活発化する見通し。


マカティCBDの住宅空室率
物件タイプ 09年Q4 10年Q1 10年Q2 10年Q3 10年Q4 11年Q4(予)
高級住宅 4.8% 4.4% 4.8% 5.9% 6.3%
その他 9.8% 8.9% 10.3% 9.4% 10.0%
全クラス 7.5% 6.9% 7.8% 8.3% 8.8% 10.2%

10
年第4四半期マカティCBD周辺の3ベッドルーム住宅月間賃貸料比較
地区 最低 平均 最高 年初来変化率
ロハス・トライアングル
月間家賃(ペソ) 50,000 103,500 220,000 -1.4%
平均面積(?) 220 270 305
サルセド・ビレッジ
月間家賃(ペソ) 50,000 78,571 120,000 2.3%
平均面積(?) 130 190 320
レガスピ・ビレッジ
月間家賃(ペソ) 60,000 145,883 220,000 2.9%
平均面積(?) 175 212 274
ロックウェル
月間家賃(ペソ) 120,000 154,000 190,000 4.1%
平均面積(?) 148 209 286
フォート・ボニファシオ
月間家賃(ペソ) 80,000 149,583 215,000 1.7%
平均面積(?) 145 240 309
(注: 半家具付き)

2010年~2013年の住宅新規供給予想と2013年末在庫総数予想
地区 10年末総在庫 11年供給 12年供給 13年供給 13年末総在庫
マカティCBD 13,076 2,507 1,961 1,895 19,439
ロックウェル 2,382 1,336 0 0 3,718
フォート・ボニファシオ 10,709 3,052 2,417 2,397 18,575
オルティガス 7,481 2,389 934 1,579 12,383
イーストウッド 5,735 0 558 977 7,270
合計 39,383 9,284 5,870 6,848 61,385

首都圏高級3ベッドルーム平米当たり月間賃貸料(単位:ペソ/ ?)
地区 10年Q3 10年Q4 前期比 11年Q4(予) 年間変化率予想
マカティCBD 356~738 360~753 1.8% 369~784 3.5%
ロックウェル 613~777 620~810 2.9% 673~866 7.7%
フォート・ボニファシオ 529~706 520~733 1.5% 546~772 5.2%

首都圏高級3ベッドルーム住宅資産価値(単位:ペソ/ ?)
地区 10年Q3 10年Q4 前期比 11年Q4(予) 年間変化率予想
マカティCBD 7.1~13.2万 7.1~13.4万 0.7% 7.3~14.5万 6.8%
ロックウェル 9.2~12.0万 9.2~12.1万 0.6% 11.1~12.7万 3.9%
フォート・ボニファシオ 8.5~12.0万 8.6~12.1万 0.7% 8.8~12.6万 3.7%
(出所:コリアーズ・インターナショナル)
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金融証券市場情報
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<為替相場:3月7日の終値1ドル=43.300ペソへと反落>
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(11年3月7日のPDS取引記録などより)
2011年3月7日のPDS(フィリピン・ディーリング・システム)でのペソ対米ドル加重平均レートは43.342ペソで先週末の43.300ペソから0.042ペソ反落。終値は43.300ペソで先週末の43.280ペソから0.020ペソ反落(始値43.300ペソ、高値43.250ペソ、安値43.410ペソ)。出来高は先週末比0.5%増の9億9,930万ドル。

ペソ対米ドルレートの動き(単位:ペソ)
  当日 前営業日
  11年3月7日 11年3月4日
始値 43.300 43.300
高値 43.250 43.255
安値 43.410 43.345
終値 43.300 43.280
加重平均 43.342 43.300
出来高(百万ドル) $999.30 $994.06
(出所:PDS取引記録より)
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<株式市場:3月7日は続伸し3.77ポイント高>
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(11年3月7日のフィリピン証券取引所資料などより)
2011年3月7日の株式市場は続伸し、PSE株価指数は3.77ポイント高の3,886.48ポイントで引けた。率にすると0.10%の続伸。全体の売買代金は先週末比22%減の35億1,700万ペソ(約66億7,000万円)、総取引回数は25%減の10,690回だった。値上がり銘柄数は51で値下がり銘柄数65を下回った。変わらず銘柄数は49。外人は1億4,340万ペソの買い越しだった。


<2011年3月7日の株式市場概要>
指数 始 値 高 値 安 値 終値 前日比
PSE株価指数 3,884.41 3,905.06 3,879.11 3,886.48 +3.77

出来高(百万株)  1,416 -35% 値上がり銘柄 51 外人買付額(百万ペソ) 1,467.6
売買代金(百万ペソ) 3,517 -22% 値下がり銘柄 65 外人売却額(百万ペソ) 1,324.2
総取引回数 10,690 -25% 変わらず銘柄 49 外人買越額(百万ペソ) +143.4
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<短期国債入札:指標の91日物利回り1.041%へ急低下>
金利底打感あるも、依然歴史的低水準
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(11年3月7日のフィリピン財務局資料などより)
2011年3月7 日のT-BILL(短期国債)定期入札において、市中金利の指標の一つである91日物の落札利回り(加重平均)は1.041%となり、前回2月21日の1.665%から62.4ベーシス低下した。一方、182日物の落札利回り(加重平均)は1.791%、364日物落札利回り(加重平均)は2.877%と各々低下した。
昨年末から今年年初にかけての異常な超低水準に比べると若干の上昇となっているが、依然、歴史的な低利回りといえる。


フィリピン主要金利推移(年間平均値、単位:%)
01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年
91日国債落札利回り 9.86 5.43 6.03 7.34 6.36 5.35 3.41 5.39 4.19 3.73
1年超定期預金金利 10.76 9.18 8.03 8.18 6.03 5.01 3.06 3.96 2.50 2.07
銀行平均貸出金利 12.40 8.90 9.48 10.07 10.15 9.71 8.68 8.76 8.54 7.67
(出所:中央銀行統計より作成)

2010年~11年のフィリピン主要金利の推移(各月の平均値、単位:%)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 今年1月
91日国債落札利回り 3.91 3.93 3.88 3.84 3.85 3.92 3.97 3.95 3.97 3.74 2.44 0.78 0.70
1年超定期預金金利 2.04 1.99 2.06 2.08 2.05 2.49 2.04 2.22 1.97 2.00 1.60 2.12 1.70
銀行平均貸出金利 8.04 7.62 8.00 7.72 7.79 7.71 7.71 7.69 7.54 7.80 7.24 7.22 N.A.
(出所:中央銀行統計より作成)
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経済統計・その他統計など
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<2010年財政赤字、5%増の3,145億ペソ>
対GDP比3.7%、上限目標3,250億ペソ達成
プライマリ―収支赤字、3%増の202億ペソ

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(11年3月2日のフィリピン財務省発表より)
財務省の発表によると、2010年12月の財政収支は446億ペソの赤字で、前年同月の260億ペソの赤字から赤字幅が71.6%拡大。前月は5億ペソの黒字。

12月の歳入は前年同月比1.6%増の1,032億ペソ。そのうち、内国歳入庁(BIR)の税収は1.4%増の693億ペソ、関税局(BOC)は36.5%増の257億ペソとそれぞれ増収。一方、財務局(BTr)は59.1%減の38億ペソと落ち込んだ。また、その他歳入(民営化収入他)は12.4%減の43億ペソ。一方、12月の歳出額は前年同月比15.9%増の1,478億ペソで、そのうち利払い額が2.9%増の193億ペソだった。

一方、2010年年間(1-12月)の財政収支は3,145億ペソの赤字(対GDP比率3.7%)で、前年の2,985億ペソの赤字から赤字幅が5.3%拡大した。しかし、政府の年間赤字上限目標の3250億ペソ(対GDP比率3.8%)をクリアーした。また、対GDP比率では、2009年の3.9%から改善した。

年間歳入額は前年比7.5%増の1兆2,079億ペソ。BIR、BOCの税収はそれぞれ前年比9.6%増、17.7%増の8,226億ペソ、2,592億ペソと増収。しかし、BTrとその他歳入はそれぞれ22.3%減、13.2%減の543億ペソ、717億ペソの減収だった。一方、年間歳出額は前年比7.1%増の1兆5,224億ペソで、うち利払い額は5.5%増の2,942億ペソだった。

歳出から利払い費を除外して算出されるプライマリーバランス(基礎収支)に関しては、12月は254億ペソの赤字で前年同月の赤字の3.5倍に達した。年間累計では202億ペソの赤字で前年の197億ペソの赤字を2.8%上回った。また、政府目標の20億ペソの黒字は達成できなかった。


10年12月及び年間の財政収支動向 (単位:億ペソ)
12月 1~12月
09年 10年 伸び率(%) 09年 10年 目標 伸び率(%)
歳入 1,015 1,032 1.6 11,232 12,079 12,944 7.5
内国歳入庁(BIR) 684 693 1.4 7,503 8,226 8,604 9.6
関税局(BOC) 189 257 36.5 2,203 2,592 2,807 17.7
財務局(BTr) 94 38 -59.1 699 543 601 -22.3
その他 49 43 -12.4 827 717 932 -13.2
歳出 1,276 1,478 15.9 14,217 15,224 16,194 7.1
利払い 187 193 2.9 2,789 2,942 3,270 5.5
財政収支 -260 -446 赤字71.6%拡大 -2,985 -3,145 -3,250 赤字5.3%拡大
プライマリーバランス -73 -254 赤字3.5倍拡大 -197 -202 20 赤字2.8%拡大

フィリピン財政収支・公的収支推移(単位:億ペソ、08年公的収支は速報値)
年間実績推移 政府目標
00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 10年 11年
財政収支 -1,342 -1,470 -2,107 -1.999 -1,871 -1,468 -648 -124 -681 -2,985 -3,145 -3,250 -2,850
対GDP比(%) -4.0 -4.0 -5.4 -4.7 -3.8 -2.7 -1.0 -0.2 -0.9 -3.9 -3.7 -3.8 -3.2
(出所:財務局資料より作成)
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政治・外交などの関連ニュース
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<日本、セブ州の果樹農家支援>
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(10年3月7日の在フィリピン日本大使館発表より)
磯俣秋男在フィリピン大使館公使は、3月4日セブ州ナガ市において、平成21年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業「セブ州における小規模果樹農家のための食品加工、供給施設改善計画」の施設引渡式に出席した。本件は、2010年3月10日に署名式が行われたものであり、資金供与額は、 9万3 , 910 米ドル(約967万円)である。

フィリピンのビサヤ地方では、約50%の土地が農地として使用され、ココナッツやマンゴーなどの果実が主要な作物となっている。特にセブ州はマンゴーの生産地としても知られており、同州を中心としたフィリピンのマンゴー産業からの収入は年間1,400万米ドルにも達している。一方で、小規模のマンゴー農家は各々の農地を所有していないため、肥料代や農薬代に加えて、土地の借り上げ料も負担しなければならず、生産にかかるコストが売り上げの90%を超える場合もある。また、安定した取引先がない等の理由で、仲買人に安い価格で作物を売却せざるを得ない等の事情もあり、マンゴー農家の所得が低いことが、同地域において大きな課題となっている。

本件事業の被供与団体である、 サザンパートナーズ・アンド・フェアトレードセンターは、これまでにこうした果物の公正な取引を目指し、果実農家から通常1キロ3ペソ~5ペソ の高値で果物を買い取り、直接消費者に販売することで小規模農家の収入向上に貢献している。
しかし、同団体が所有する乾燥機をはじめとした食品加工機材は、老朽化が著しく、また処理能力が低いため、効率的な作業が難しい状況にあった。そのため、本件事業において、同団体の 加工施設の効率性、生産性を改善すべく、果実運搬のためのトラック、乾燥機材、ガスレンジ、清浄用のスプレー洗浄機等を供与した。また、施設に熱遮断屋根や排水溝等を設置し、衛生環境の改善を図った。本件事業により、施設の果物処理能力が向上し、小規模果樹農家450名の所得向上につながることが期待される。
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<日本とフィリピン、海賊対策で協力>
労働雇用省、日本国土交通省と
フィリピン人船員の安全強化

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(11年3月7日のフィリピン労働雇用省発表などより)
労働雇用省(DOLE )は日本の国土交通省と協力してアデン湾の海賊対策に乗り出す。先週、マニラ市内のホテルで開催された日比事務レベル協議及び海賊行為防止に関する机上訓練で、クルス労働雇用次官は、同省が比船員が犠牲になる海賊行為防止の取り組みで日本国土交通省の協力を取り付けたと述べた。船員派遣会社、海洋訓練学校、比船員グループらと海賊対策と海賊による比船員殺人事件再発防止について協議。今後取り組みを強化していくことで一致した。また、労働雇用省は国、地域、機関、企業間で早急な海賊対策調整協力措置を取るよう求める国際海事機関を強力に支援する方針。
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一般経済、税制関連、国際機関などのニュース
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<2月末の外貨準備高、史上最高に>
前年同月末比40%増の639億ドル
輸入10.5カ月分、残存短期負債の6.1倍

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(11年3月7日のフィリピン中央銀行発表より)
フィリピン中央銀行(BSP)が3月7日に発表した総外貨準備高(GIR)の速報値によると、2011年2月末の総外貨準備高(GIR)は前月末比0.6%増、前年同月末比39.7%増の639億4,794万米ドルで、月末ベースでの史上最高値を11カ月連続で更新した。

ペソ建てグローバル債発行(2036年満期)からの収入の外貨預金、中央銀行による海外投資収入、及び、外為操作などによる外貨流入が1月にGIRレベルを大幅に引き上げた。但し、これらの外貨流入効果は、政府及び中央銀行の海外債務の満期支払いや国際市場における金価格下落によるBSP金保有高の評価損などで一部相殺された。

2011年2月末の総外貨準備高は輸入の10.54カ月分に相当する水準。また、原本ベース短期負債の約11.1倍、残存ベース短期負債の6.1倍に相当する水準である。


外貨準備高推移(単位:百万米ドル)
  年末値 10年 11年 11年2月の伸び率
年・月 09年 10年 2月末 1月末 2月末 前月比 前年同月比
総外貨準備高(GIR) 44,243 62,373 45,764 63,541 63,948 0.6% 39.7%
輸入カバー率(月数) 8.72 10.28 8.65 10.47 10.54    
(出所:フィリピン中央銀行資料より、11年2月分は速報値、1月末分は改定値)
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<JICA、アジア向け気象予測解析研修>
気候変動適応などを支援
フィリピンなど7カ国対象
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(11年3月7日のJICAトピックスより)
コロンビア、パキスタン、ベトナム、ベナン、ベネズエラ、これらは2010年に洪水が発生し、JICAが国際緊急援助物資を供与した国々だ。パキスタンでは7月下旬から降り続いた豪雨による洪水で約200万人が被災し、コロンビアでは4月から降り続いた雨により12月に洪水が発生、160万人以上が被災した。この年は特に大雨や洪水の被害が多かった。
洪水は橋や道路などのインフラに被害を及ぼすだけでなく、農地や作物をのみ込み、感染症の流行にもつながるなど、社会に大きなダメージを与える。

洪水に強い社会をつくるにはどう取り組んでいくべきかという各国の要請に対し、JICAは技術協力プロジェクトなどに加え、日本において能力強化研修を実施している。2月7日からは、独立行政法人土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)(茨城県つくば市)の協力の下、アジア各国で自然災害対策の政策立案に携わる行政官を招いて「気候変動への適応にかかる能力強化研修」を約1ヵ月間実施している。
この研修は2008年から年1回開講。1、2年目はアジア各国の気象変動予測を担う行政官を招き、気象庁気象研究所の協力の下、研修員が持ち寄った過去のデータを基に、日本のスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」による地球温暖化予測の結果を用い、地域ごとの予測値(気温、降水量)の変化と特徴に関するデータを作成した。
3年目となる今年度は、温暖化予測の結果を水災害分野へ応用する実務と経験の習得を狙いとして実施。インドネシア、タイ、バングラデシュ、フィリピン、ベトナムから招いた7人の研修員が、開発途上国でも利用できる衛星画像を活用しながら、災害の原理や気象モデルを用いた降水予測などを学んでいる。


各国で増加する洪水災害を引き起こす記録的な大雨や暴風雨の原因は、気候変動と無関係ではないと考えられる。気候変動対策には、クリーンエネルギーの活用や、森林減少を食い止めて温室効果ガス排出を削減するREDD+(レッド・プラス)など、原因となる温室効果ガスの発生を抑制する「緩和策」がよく知られるが、効果が表れるまでには時間を要する。そこで、中長期的には気候変動の被害を軽減し、短期的には自然災害に備えられる社会をつくるために「適応策」が必要となる。これには防災から水資源、農業、森林保全、インフラ整備、保健衛生分野まで、幅広い分野での事業が含まれる。
社会基盤が完全に整備されていない開発途上国や島しょ国は気候変動の影響を受けやすいため、適応策を早急に開発政策に盛り込む必要があり、JICAはすでに適応策を含めた開発途上国への協力を始めている。一方、JICA研究所は2010年11月に適応に関する研究成果を集めた書籍『Climate Change Adaptation and International Development』を、同年11月~12月にメキシコで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP16)のタイミングに合わせて出版した。同書では、この研修で作成された各国の気象予測データが紹介されている。


研修参加者に近年の気候変動について尋ねると、「昨年の乾期は非常に雨が多く『湿った乾期』だった」(インドネシア)、「台風で1時間に100ミリ以上の雨が降り、街全体が壊滅的な打撃を受けた」(フィリピン)などさまざまな証言が挙がった。バングラデシュの水資源省水開発機構調査・研究局でエグゼクティブエンジニアを務めるマァフズル・ラーマンさんは、「私の国は洪水、モンスーン、海岸侵食など、さまざまな自然災害の被害を受けるが、気候変動により、問題が悪化している。去年は、たった1日で364ミリの雨が降った日があった。過去50年にこのようなことはなかった」とコメントしている。

日本でも洪水は珍しくないが、河川工事や洪水時の水量を調整する施設の整備などにより、近年その被害が軽減されてきた。講義を受けるかたわら、研修員は2月17日に、都市河川における洪水対策の一例として、練馬区から埼玉県和光市を通り、板橋区まで流れる白子川の洪水水量を調整する「白子川調節池群」(練馬区)、荒川沿いの地域を洪水から守るスーパー堤防とその周辺における「まるごとまちごとハザードマップ」の取り組みが行われている地域(北区)を訪れ、日本の水災害対策の取り組みを視察した。
この後研修員らは、ICHARMが開発・普及を行っている降雨量や衛星画像を用いて洪水の発生を予測する「統合洪水解析システム(IFAS)」の実習を通じて洪水発生の予測技術を学ぶ。最後に自国の政策立案に研修成果をどう役立てるか、それぞれリポートをまとめ、3月11日に帰国の途に就く予定だ。

JICA東京(渋谷区)は同様の研修を南米のアルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビア向けにも実施しているほか、気候変動適応策にかかる研修はJICA筑波(茨城県つくば市)やJICA兵庫(神戸市)でも開講している。これらに加え、インドネシア、ベトナムに対しては有償資金協力「気候変動プログラムローン」により政策実施面で支援するほか、専門家を派遣し、現地で気候変動対策を盛り込んだ政策の立案を支援している。

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産業界、外資などのニュース
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<SMKのクラーク工場拡張、本日開所式>
2010年輸出額は25%増の6,780万ドル

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(11年3月7日のクラーク開発公社プレスリリースより)
SMKエレクトロニクス・フィリピン(SMKEP)は、携帯電話向けなどでの世界的需要が拡大しつつあるタッチパネルなどの増産を行いつつある。クラーク自由港区の工場にて2010年3月に建屋の増設に着工、1年後の本日3月8日にオープニング・セレモニーを予定している。今回の投資額は約8憶ペソである。

なお、SMKEPは、タッチパネル、リモコンユニット、キーボードSW、ジャック、ピンジャックなどを生産している。そして、SMKの主要生産拠点の一つとなっている。2001年の創業時の従業員数は約190名であったが、今回の増産によりフル稼働時には約3500名に増加すると見込まれる。

クラーク開発公社(CDC)によると、SMKEPの2010年輸出額は前年比25%増の6780万ドルに達し、クラーク自由港区における主要輸出企業となっている。そして、昨年創設された半導体産業連盟「クラーク・エレクトロニクス・アンド・セミコンダクター・インダストリーズ・アソシエーション」(CESIA)の初代理事長を輩出している。

また、SMKEPでは「環境に配慮した工場」をスローガンに、さまざまな設備投資や改善活動を行っている。2009年度は、製品製造工程におけるエッチング方法の改善による化学薬品の削減に取り組んだ。例えば、エッチング装置の生産能力を向上させることで、生産性向上と化学薬品使用量半減を図るというものがあった。技術的に困難と考えられていた、薬液の微調整やコンベアスピード調整などの課題を、技術・製造・品質管理の各部署メンバーの協力で実現することができまた。
その結果、生産性は222%と大幅に向上し、また使用する薬液(塩化第二鉄・塩酸・水酸化カリウム)は55%減少、CO?排出量は年間3.03t-CO2減少と環境面でも大きな効果をあげることができた。

一方、生産するカーナビゲーション用のタッチパネルを対象に、車載部品用の品質マネジメント国際規格ISO/TS16949の認証も取得している。
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<ホンダ、比政府機関対象に省エネ運転啓蒙
燃料節減の秘訣も提示

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(11年3月7日のホンダ・カーズ・フィリピンズ発表より)
ホンダ・カーズ・フィリピンズ(HCPI)は、創業環境保全の姿勢を打ち出し、フィリピン自動車産業界で不可欠な役割を果たす重要なメーカーの1社となっている。現在は、「子供たちに青空を残そう」とのスローガンのもと、ニ輪車担当のホンダ・フィリピンズなどフィリピンのホンダ各社と連携して環境保全運動を展開している。

HCPIは、環境保全活動の一環として、産業界、学生、政府機関を対象に、ホンダ・チャレンジカップと称されている燃費効率運転コンテストを中心とする環境保全啓蒙イベントを実施している。
ホンダ・チャレンジカップは、一定量の燃料でいかに長い距離を走行できるかを競うものであるが、その目的は、一人ひとりが最後の一滴まで燃料を有効に活用し燃料消費やCO2排出量を最小限に抑えるための運転方法を習得し、習慣とすることである。CO2排出量の増加、燃料枯渇や地球規模の気候変動などに対処するためには、節約と抜本的な対策が必要である。 そこで、HCPIは若者向けにもホンダ・チャレンジカップを開催しているのである。

既報の通り、フィリピンエネルギー省、貿易産業省、運輸通信省などのフィリピン政府機関は、ホンダ・チャレンジカップなどから構成される車輛関連の環境保全啓蒙活動「クリーン・フリート・マネジメント・プログラム」に共感と支援を表明している。具体的には、2011年2月13日から11カ月間に渡って、これら政府期間の車輛担当やドライバーがホンダ・チャレンジカップなどに参加、環境にやさしい運転技術、車輛管理ノウハウなどを習得する。
その第1弾として、3月7日終日、エネルギー省、貿易産業省、運輸通信省、マニラ首都圏開発庁、ラグナ湖開発庁などからの16名参加による
ホンダ・チャレンジカップを中心とする「クリーン・フリート・マネジメント・プログラム」が実施された。

なお、HCPIは燃料費節減の秘訣として以下のような点を掲げている。
1.工事などによる渋滞を避けるなど走行プラン作成
2.混雑時間を避け早い時間に出発など運転習慣を変える
3.1日のうちで最も涼しい時間に給油
4.余分なものを載せないなど車両重量を軽くする
5.不要な急発進、急停止を避ける、ギアチェンジは静かに丁寧に
6.頻繁な車線変更を避ける
7.定期的な車両点検や正しい車輛管理、タイヤを綺麗に保つ
8.適正な駐車。可能な限り日陰に駐車

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<商船三井タンカー、海賊から襲撃>
フィリピン人18名などが乗り組み
米国海軍などが海賊を制圧
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(11年3月7日の株式会社商船三井プレスリリースより)
商船三井が運航するアフラマックスタンカー「グアナバラ」が、現地時間3月5日17時ごろ、インド洋、オマーン東方400マイル(約740km)の海上で海賊から襲撃を受けた。
しかし、現地時間3月6日12時20分ごろアメリカ海軍およびトルコ海軍の対応により海賊は制圧された。乗組員の負傷者はなく、油等の流出もない。同船は自力航行に支障はなく、現在安全な海域に向けて航行中である。

同船は、2月17日にウクライナ・ケルチ港で重油を積み、中国舟山(ZHOUSHAN)港に向け航行中であった。乗組員はクロアチア人 2名、モンテネグロ人 2名、ルーマニア人 2名、フィリピン人 18名 の計24名 (船長を含む)
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企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など
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<サンミゲル、テレビ局買収意向を正式表明>
政府保有PRN9、IBC13株式取得意向

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(11年3月7日のフィリピン証券取引所回覧1801-2011号などより)
既報の通り、3月7日付け各紙が、「多角化を推進するサンミゲルは、テレビ局買収、資本参加も視野に入れている。同社のラモン・アン社長は、テレビ局RPN9、IBC13の政府保有株売却のための入札に応札する意向を表明した」と報じた。
この報道の正否を問う証券取引所(PSE)に対し、サンミゲルは3月7日に「報道どおり、テレビ局RPN9、IBC13の政府保有株売却のための入札に応札する意向である」と回答した。
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<港湾業務最大手のICTSI、2010年79%増益>
貿易回復で取扱量21%増、ミンダナオ港50%増

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(11年3月7日のフィリピン証券取引所回覧1801-2011号などより)
港湾業務最大手インターナショナル・コンテナー・ターミナル・サービス(ICTSI)が2010年通期(1月~12月)の決算速報を発表した。それによると、港湾業務営業収入は前年同期比25%増の5億2710万米ドル、EBITDA(利払い・償却・税金支払い前利益)は同41%増の2億4770万米ドル、純利益は同79%増の9830万米ドルと大幅増益決算となった。

国内外景気底打ちにともなう貿易量回復が同社の大幅増益の主要因である。同社の取扱貨物量は前年比18%増の420万2574TEUs(20フィートコンテナ換算単位)。港湾別取扱高では、主力のマニラ港が同15%増の160万8569TEUsと増加したほか、ポーランド・グディニア港の24%増、、ブラジルTSSAの35%増、ミンダナオ港のミンダナオ・コンテナー・ターミナル・サービス(MICTSI)の52%増。ジョージアバツミ港BICTL85%増などの伸びが目立つ。
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公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など
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<ADB、アジア協力推進のための制度・機構の強化提案>
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(11年3月4日のアジア開発銀行駐日代表事務所発表より)
アジア開発銀行(ADB)は、アジア太平洋地域の様々なフォーラムや地域機構が果たすべき役割についての提言を『アジア地域統合に向けた制度・機構-アジア経済共同体の創設に向けて』としてとりまとめ(アジア開発研究所との共同)、このほど出版記念セミナーを東京で行った。

アジア太平洋地域では、これまで地域協力や地域統合を目的とする様々な機関や機構が設立されているが、一方で、それら機関や機構の権限・影響力は十分なものではないとの指摘がある。また、統合の進捗度も、地域やセクターによってばらつきがみられる。

同書は、アジアが世界経済で更なる責任を果たしていくためには、これまでの市場主導型の地域統合から、機構・制度面での実効性と効率性の強化が必要としている。そして、制度的な枠組みの機能強化を通じ、アジアは、経済成長のメリットを確実なものとしつつ、地域協力のメリットを他地域へと波及させ、地域レベルと世界レベルでの経済統合効果を融合させることをめざすべきと論じている。

その上で同書は、各機構・組織において見直しが必要な項目として、各国の主権と機構・組織への権能の委譲、事務局の役割、加盟条件や遵守義務の規定、意思決定における原則、域内外の他機関との連携のあり方、などを挙げている。さらに、それぞれの組織が強化方針を策定する上で、政治的リーダーシップによる強いコミット、十分な財政基盤、有識者の協力が必要となるとも指摘している。

また、より強力かつ一体となったアジア経済共同体の実現に向けて、(1)開かれた地域主義(=オープン・リージョナリズム)に基づき、非加盟国・地域を排他せず、他の国際的組織・制度も活用すること、(2)透明性を確保することで説明責任を高め、ガバナンスを強化すること、が重要であるとしている。

さらに、今後の全体的方向性として、次の3点を提言している。
1. 既存の地域統合機関の強化・効率化(ASEAN、SAARC、PIFなど)
2. 既存の機構の機能拡大
3. 既存の地域機関の権能拡大ならびに、アジア全体をカバーする機構・制度の新たな創設

1については、事務局の権限強化、財政的・人的資源の充当、法的権能の付与、加盟・遵守規則の明確化、意思決定プロセスの透明化、域内フォーラムや機構間の連携を通じた地域全体としての制度・機構の強化などが具体策に挙げられている。3点目の新組織については、より広範な議論が俟たれるとしつつ、一案として、高度に政治的な調整を行う上部組織(仮:「アジア経済協力会議」)を設け、その傘下に、インフラ、貿易、金融安定化、法規則、公共財といったセクターごとの下部組織を置くことを提案している。
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