|
|
2011年2月11日の目次 |
|
本日のトピックス |
<2010年の輸出、33.7%増の514億ドル> 対日輸出25.6%増の78億ドル、国別首位 対中国輸出ほぼ倍増、12月は第2位に
|
|
金融証券市場情報 |
<為替相場:2月10日の終値1ドル=43.680ペソへと続落>
|
<株式市場:2月10日は続落し105.06ポイント安> 昨年5月5日以来9カ月ぶりの大幅下落に 国軍汚職疑惑や途上国資産回避の動きで
|
<中央銀行が2月の再割引金利発表> 輸出企業向け円再割引金利0.12750%
|
経済統計・その他統計など |
<11月の純外人直接投資、3.3倍の3億ドルに> 住友金属鉱山と三井物産の鉱業投資が寄与 11カ月間累計では23%減の13億7400万ドル
|
政治・外交などの関連ニュース |
<インドの到着ビザ、フィリピン人も対象に>
|
一般経済・税制関連、国際機関などのニュース |
<中央銀行、政策金利(翌日物金利)据え置き> 09年7月以降最低水準を継続だが警戒的に インフレ予想:今年4.4%、来年3.5%へ上方修正
|
<NSBC景気先行指標、9四半期連続マイナス> 第1四半期、-0.012へとマイナス幅縮小
|
<インドからの対比投資拡大を目指す>
|
産業界、外資などのニュース |
<現代自動車、1月のフィリピン販売30.4%増> 1541台で第3位、自工会速報値に含まれず
|
<ホンダ・ジャズ(日本名フィット)、オンライン写真コンテスト> 広い車内活用アイディア競う
|
<比マイクロソフト、IPとライセンス契約>
|
企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など |
<サンミゲルの豪州インドフィル買収優先期間終了> 引き続き買収検討方針と発表
|
続報<サンミゲル、リマイ発電所の能力倍増へ> LNGガス方式に変更も、10億ドル投資へ
|
<アトラス鉱業、1月の産出額に2380万ドル>
|
公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など |
<日豪経済連携協定(EPA)交渉第12回会合の開催>
|
|
|
本日のトピックス |
|
<2010年の輸出、33.7%増の514億ドル> 対日輸出25.6%増の78億ドル、国別首位 対中国輸出ほぼ倍増、12月は第2位に
|
|
(11年2月10日のフィリピン国家統計局発表より) フィリピン国家統計局(NSO)は2月10日、2010年12月及び年間(1-12月)のフィリピン商品輸出実績(速報値)を発表した。
[2010年12月単月] 2010年12月の輸出額(速報値)は前年同月比25.3%増の41億6,211万ドルと発表された。14カ月連続の前年同月比プラス成長。前月(41億4,599万ドル)比では0.4%増だった。
12月は全輸出の8割超を占める製品輸出が前年同月比20.7%増の34億0195万ドル(構成比81.7%)。一方、非製品輸出は、農産物輸出が39.0%増の2億,9,718万ドル(7.1%)と増加。また、石油製品輸出は107.1%増の7,239万ドル(1.7%)で、鉱産物輸出は前年同月比149.3%増の2億6,162万ドル(6.3%)だった。
品目別では、第1位のエレクトロニクス製品が前年同月比19.4%増の22億5,590万ドル(構成比54.2%)。そのうち半導体は24.1%増の16億1,580万ドル(38.8%)、電子データ処理は13.8%増の5億2,739万ドル(12.7%)だった。第2位の精錬銅カソード類は419.8%増の1億3,978万ドル(3.4%)、第3位の衣料・アパレルは4.9%増の1億3,791万ドル(3.3%)、以下、木工・家具類、ココナツ油、車両用等ワイヤリングセット、石油製品、金属部品、その他委託加工製品、バナナ(生)と続く。上位10品目合計の輸出額は26.3%増の30億9,253万ドル(74.3%)。
なお、2010年12月の国別輸出先トップは日本で前年同月比26.4%増の6億4,273万ドル(構成比15.4%)。第2位は中国で151.8%増の5億9,481万ドル(14.3%)、第3位は米国で11.3%減の5億6,392万ドル(13.5%)。以下、シンガポール、香港、韓国、台湾、タイ、ドイツ、オランダと続く。
[2010年動向] 2010年年間(1~12月)の累計輸出額(速報値)は前年同期比33.7%増の513億9,254万ドル。全輸出の8割超を占める製品輸出は35.1%増の446億6,251万ドル(構成比86.9%)。一方、非製品輸出では、農産物が36.3%増の29億1,749万ドル(5.7%)と拡大。一方、鉱産物は27.2%増の18億6,985万ドル(3.6%)、石油製品は26.7%増の3億7,116万ドル(0.7%)。
品目別では、第1位のエレクトロニクス製品が前年同期比40.1%増の310億7,948万ドル(構成比60.5%)と大幅増加。そのうち半導体は52.9%増の238億3,150万ドル(46.4%)、電子データ処理装置は11.2%増の54億8,472万ドル(10.7%)。第2位はアパレル・衣料で11.6%増の17億0150万ドル(3.3%)だった。第3位はココナツ油で112.9%増の12億6,593万ドル(2.5%)。
なお、2010年の国別輸出先トップは日本で前年同期比25.6%増の77億9,808万ドル(構成比15.2%)、2位は米国で11.3%増の75億5,681万ドル(14.7%)。第3位はシンガポールで195.9%増の73億3,131万ドル(14.3%)。次いで、中国、香港、ドイツ、オランダ、韓国、タイ、台湾と続く。
10年12月及び年間のフィリピン項目別輸出状況(単位:百万ドル、12月分は全て速報値)
|
10年12月 |
10年1-12月 |
|
輸出額 |
構成比% |
前年同月比% |
輸出額 |
構成比% |
前年同期比% |
全輸出額 |
4,162.11 |
100.0 |
25.3 |
51,392.54 |
100.0 |
33.7 |
|
|
|
|
|
|
|
製品 |
3,401.95 |
81.7 |
20.7 |
44,662.51 |
86.9 |
35.1 |
エレクトロニクス製品 |
2,255.90 |
54.2 |
19.4 |
31,079.48 |
60.5 |
40.1 |
半導体 |
1,615.80 |
38.8 |
24.1 |
23,831.50 |
46.4 |
52.9 |
電子データ処理 |
527.39 |
12.7 |
13.8 |
5,484.72 |
10.7 |
11.2 |
その他エレクトロニクス |
122.97 |
2.9 |
-9.2 |
1,472.81 |
2.9 |
3.9 |
衣料・アパレル |
137.91 |
3.3 |
4.9 |
1,701.50 |
3.3 |
11.6 |
農産物 |
297.18 |
7.1 |
39.0 |
2,917.49 |
5.7 |
36.3 |
鉱産物 |
261.62 |
6.3 |
149.3 |
1,869.85 |
3.6 |
27.2 |
石油製品 |
72.39 |
1.7 |
107.1 |
371.16 |
0.7 |
26.7 |
特別取引 |
127.04 |
3.0 |
-14.0 |
1,543.45 |
3.0 |
7.2 |
再輸出 |
51.88 |
1.2 |
-23.4 |
611.85 |
1.2 |
-11.1 |
10年12月及び年間の輸出個別上位品目(単位:百万ドル、順位は12月実績による)
|
|
10年12月 |
10年1-12月 |
順位 |
品目 |
輸出額 |
構成比% |
前年同月比% |
輸出額 |
構成比% |
前年同期比% |
1 |
エレクトロニクス製品 |
2,255.90 |
54.2 |
19.4 |
31,079.48 |
60.5 |
40.1 |
2 |
精錬銅カソード類 |
139.78 |
3.4 |
419.8 |
783.46 |
1.5 |
13.9 |
3 |
衣料・アパレル |
137.91 |
3.3 |
4.9 |
1,701.50 |
3.3 |
11.6 |
4 |
木工・家具類 |
113.05 |
2.7 |
65.7 |
1,181.02 |
2.3 |
23.2 |
5 |
ココナツ油 |
105.32 |
2.5 |
20.5 |
1,265.93 |
2.5 |
112.9 |
6 |
車両用等ワイヤリングセット |
98.59 |
2.4 |
15.1 |
1,107.21 |
2.2 |
47.2 |
7 |
石油製品 |
72.39 |
1.7 |
107.1 |
371.16 |
0.7 |
26.7 |
8 |
金属部品 |
66.43 |
1.6 |
40.1 |
775.31 |
1.5 |
61.0 |
9 |
その他委託加工製品 |
57.96 |
1.4 |
6.1 |
776.76 |
1.5 |
16.3 |
10 |
バナナ(生) |
45.19 |
1.1 |
92.6 |
319.30 |
0.6 |
-11.4 |
|
上位10品目合計 |
3,092.53 |
74.3 |
26.3 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
合計 |
4,162.11 |
100.0 |
25.3 |
51,392.54 |
100.0 |
33.7 |
フィリピン輸出先上位国(単位:百万ドル、順位は12月実績による)
|
|
10年12月 |
10年1-12月 |
順位 |
国 |
輸出額 |
構成比% |
前年同月比% |
輸出額 |
構成比% |
前年同期比% |
1 |
日本 |
642.73 |
15.4 |
26.4 |
7,798.08 |
15.2 |
25.6 |
2 |
中国 |
594.81 |
14.3 |
151.8 |
5,701.21 |
11.1 |
94.3 |
3 |
米国 |
563.92 |
13.5 |
-11.3 |
7,556.81 |
14.7 |
11.3 |
4 |
シンガポール |
449.94 |
10.8 |
58.9 |
7,331.31 |
14.3 |
195.9 |
5 |
香港 |
399.74 |
9.6 |
83.7 |
4,332.71 |
8.4 |
34.8 |
6 |
韓国 |
185.57 |
4.5 |
36.2 |
2,228.18 |
4.3 |
21.9 |
7 |
台湾 |
176.56 |
4.2 |
69.2 |
1,751.90 |
3.4 |
32.3 |
8 |
タイ |
153.61 |
3.7 |
16.6 |
1,786.60 |
3.5 |
44.5 |
9 |
ドイツ |
150.53 |
3.6 |
-38.6 |
2,657.34 |
5.2 |
6.1 |
10 |
オランダ |
132.20 |
3.2 |
-55.2 |
2,428.52 |
4.7 |
-35.1 |
|
上位10カ国計 |
3,449.59 |
82.9 |
23.5 |
43,572.67 |
84.8 |
35.1 |
|
その他 |
712.52 |
17.1 |
35.2 |
7,819.87 |
15.2 |
26.6 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
合計 |
4,162.11 |
100.0 |
25.3 |
51,392.54 |
100.0 |
33.7 |
フィリピン輸出地域別(単位:百万ドル)
|
10年12月 |
10年1-12月 |
地域 |
輸出額 |
構成比% |
前年同月比% |
輸出額 |
構成比% |
前年同月比% |
東アジア |
2,005.95 |
48.2 |
66.7 |
21,837.31 |
42.5 |
40.7 |
ASEAN |
804.51 |
19.3 |
39.2 |
11,550.35 |
22.5 |
97.6 |
米国 |
563.92 |
13.5 |
-11.3 |
7,556.81 |
14.7 |
11.3 |
欧州連合 |
519.93 |
12.5 |
-25.6 |
7,393.10 |
14.4 |
-7.0 |
その他 |
267.80 |
6.4 |
30.7 |
3,054.98 |
5.9 |
30.7 |
合計 |
4,162.11 |
100.0 |
25.3 |
51,392.54 |
100.0 |
33.7 |
(出所: フィリピン国家統計局資料より作成) |
|
|
|
|
|
|
|
金融証券市場情報 |
|
<為替相場:2月10日の終値1ドル=43.680ペソへと続落>
|
|
(11年2月10日のPDS取引記録などより) 2011年2月10日のPDS(フィリピン・ディーリング・システム)でのペソ対米ドル加重平均レートは43.669ペソで前日の43.433ペソから0.236ペソ反落。終値は43.680ペソで前日の43.560ペソから0.120ペソ続落(始値43.650ペソ、高値43.560ペソ、安値43.770ペソ)。出来高は前日比14%減の9億4,282万ドル。
ペソ対米ドルレートの動き(単位:ペソ)
|
当日 |
前営業日 |
|
11年2月10日 |
11年2月9日 |
始値 |
43.650 |
43.380 |
高値 |
43.560 |
43.340 |
安値 |
43.770 |
43.585 |
終値 |
43.680 |
43.560 |
加重平均 |
43.669 |
43.433 |
出来高(百万ドル) |
$942.82 |
$1,092.1 |
(出所:PDS取引記録より) |
|
|
<株式市場:2月10日は続落し105.06ポイント安> 昨年5月5日以来9カ月ぶりの大幅下落に 国軍汚職疑惑や途上国資産回避の動きで
|
|
(11年2月10日のフィリピン証券取引所資料などより) 2011年2月10日の株式市場は続落し、PSE株価指数は105.06ポイント安の3,738.31ポイントで引けた。率にすると2.73%の続落。全体の売買代金は前日比6%増の63億4,700万ペソ(約119億7,000万円)、総取引回数は20%増の15,625回だった。値上がり銘柄数は19で値下がり銘柄数126を下回った。変わらず銘柄数は30。外人は7億1,840万ペソの売り越しだった。
中国やインドなどを中心とするインフレ亢進懸念、エジプト政治混乱再悪化、それらに伴う途上国資産回避の動きなどにより、PSE株価指数終値は105.06ポイント、率にして2.7%急落となった。105.06ポイント安は、昨年5月5日の113.83ポイント下落以来、9カ月ぶりの大幅下落である。フィリピン国軍の汚職疑惑やその渦中にあったレイエス元参謀総長の死亡(自殺とされている)にともなう政治的混乱懸念が、下落ピッチを高めたようだ。 外人は、2月の全営業日売り越しとなっている。
<2011年2月10日の株式市場概要>
指数 |
始 値 |
高 値 |
安 値 |
終値 |
前日比 |
PSE株価指数 |
3,835.84 |
3,835.84 |
3,728.20 |
3,738.31 |
-105.06 |
出来高(百万株) |
1,714 |
+32% |
値上がり銘柄 |
19 |
外人買付額(百万ペソ) |
1,797.9 |
売買代金(百万ペソ) |
6,347 |
+6% |
値下がり銘柄 |
126 |
外人売却額(百万ペソ) |
2,516.3 |
総取引回数 |
15,625 |
+20% |
変わらず銘柄 |
30 |
外人買越額(百万ペソ) |
-718.4 |
|
|
|
|
<中央銀行が2月の再割引金利発表> 輸出企業向け円再割引金利0.12750%
|
|
(11年2月10日のフィリピン中央銀行発表より) 中央銀行は2011年2月の再割引(リディスカウント)金利を発表した。それによると、2月の輸出企業向けドル再割引金利は年0.26000%、日本円再割引金利は同0.12750%である。
|
|
|
|
|
経済統計・その他統計など |
|
<11月の純外人直接投資、3.3倍の3億ドルに> 住友金属鉱山と三井物産の鉱業投資が寄与 11カ月間累計では23%減の13億7400万ドル
|
|
(11年2月10日のフィリピン中央銀行発表より) フィリピン中央銀行(BSP)は2月10日、2010年11月及び年初11カ月(1-11月)の外人直接投資(FDI)の速報値を発表した。
2010年11月の外人直接投資(FDI)純流入額は前年同月比230.4%増の3億0400万ドルと大幅増加。前月の2,300万ドルの出超から入超に転じた。そのうち、株式資本投資の純流入額は前年同月比34.2倍の2億7,400万ドルでFDI純流入額の9割を占めた。住友金属鉱山と三井物産という日系企業2社のニッケル事業投資が大きく寄与した。一方、利益再投資勘定の純流入額は前年同月比77.8%減の400万ドル、その他資本勘定の純流入額は60.6%減の2,600万ドルとそれぞれ大幅に減少した。 [2010年年初11カ月(1-11月)] 2010年年初11カ月累計外人直接投資(FDI)純流入額は前年同期比22.7%減の13億7,400万ドル。欧州債務懸念再燃や中国等のインフレ率上昇、朝鮮半島の緊張、米国の景気先行きに対する投資家の懸念が影響したと言える。
FDI純流入額のうち、株式資本投資純流入額は73.6%減の4億7,700万ドルと大幅減少。2009年に国家電力公社資産の民営化やキリン・ホールディングス(キリン)によるサンミゲルの国内ビール子会社サンミゲル・ブリュワリー(サンミゲル・ビール社)株式取得など大口投資があったことの反動という要素もある。
一方、利益再投資勘定の純流入額は前年同期比324.2%増の2億6,300万ドル。その他資本勘定は6億3,400万ドルの純流入で、前年同期の出超から入超に転じた。海外の親会社からフィリピン現地子会社への親子間融資が主なもの。BPO(業務外部委託)や公益事業等サービス部門で多く見られた。
なお、中央銀行のFDI統計は実際の外貨流入額がベースとなっており、フィリピン経済区庁(PEZA)や投資委員会(BOI)が発表する投資認可額とはベースが異なる。PEZAやBOIの2010年の投資認可額は順調に増加と報告されている。
2010年11月及び年初11カ月間の外人直接投資動向(単位:百万米ドル)
|
11月 |
1-11月 |
|
09年 |
10年 |
伸び率% |
09年 |
10年 |
伸び率% |
対比外資直接投資 |
92 |
304 |
230.4 |
1778 |
1374 |
-22.7 |
株式資本投資 |
8 |
274 |
3325.0 |
1804 |
477 |
-73.6 |
利益再投資勘定 |
18 |
4 |
-77.8 |
62 |
263 |
324.2 |
その他資本勘定 |
66 |
26 |
-60.6 |
-88 |
634 |
820.5 |
(出所:中央銀行資料より作成、10年は速報値) |
|
|
|
政治・外交などの関連ニュース |
|
<インドの到着ビザ、フィリピン人も対象に>
|
|
(11年2月9日のインド観光省発表から) インド政府は、外国人旅行者をインドへ誘致する政策として、現地取得ビザ「Visa on Arrival(到着ビザ)」(VOA)制度を2010年1月から日本、フィンランド、ルクセンブルグ、ニュージーランド、シンガポール5カ国の国民を対象にスタートした。
さらに20111月から対象国を4カ国増やし、合計9カ国となった。新たに同制度に加えられた国は、フィリピン、カンボジア、ベトナム、ラオスである。
このスキームのもと2011年1月に発行された到着ビザ件数は、ニュージーランド人(242件)、フィンランド人(156件)、日本人(155件)、シンガポー人(125件)、フィリピン人(98件)、ルクセンブルク人(6件)、カンボジア人(4件)、ベトナム人(4件)の計8カ国790件だった。
発行件数を空港別で見ると、デリー空港406 件、ムンバイ空港214件、チェンナイ空港137件、コルカタ空港33件だった。 |
|
|
|
一般経済、税制関連、国際機関などのニュース |
|
<中央銀行、政策金利(翌日物金利)据え置き> 09年7月以降最低水準を継続だが警戒的に インフレ予想:今年4.4%、来年3.5%へ上方修正
|
|
(11年2月10日のフィリピン中央銀行発表より) 中央銀行(BSP)金融委員会は2月10日に、2011年初の定例会議を開催した。そして、当面は現行金利政策継続が適切であるとの判断に基づき、政策金利である翌日物金利を、前回2010年12月29日に引き続き据え置くことを決定した。すなわち、翌日物貸出金利は6.00%に、同借入金利は4.00%に維持された。同委員会は、2009年7月以降長期にわたって、政策金利を歴史的な低水準に据え置いている。
今回の据え置き決定は、1月の総合インフレ率が3.5%と、昨年12月の3.0%からは上昇したものの、政府のインフレ目標(3.0~5.0%)内に収まったうえ、コア・インフレ率が3.3%へ減速(昨年12月は3.4%)したことなどによる。 ただし、世界的な食料品や燃料価格再騰にともない、フィリピンの総合インフレ率も再上昇基調にある。中央銀行は、引き続き、物価動向などを注視、必要な場合は速やかに対応策を講ずるとのことである。
ちなみに、中央銀行はインフレ率予想(目標とは異なる、下記参照)を再上方修正した。2011年はこれまでの3.6%から4.4%へ、2012年も同じく3.0%から3.5%へと引き上げた。もっとも、再上方修正後の予想も、政府インフレ目標圏内におさまっている。
インフレ目標と実績、中央銀行予想(いずれも2000年基準)
|
2008年 |
2009年 |
2010年 |
2011年 |
2012~14年 |
公式インフレ目標 |
3.0~5.0% |
2.5~4.5% |
3.5~5.5% |
3.0~5.0% |
3.0~5.0% |
インフレ率実績と直近予想 |
9.3%(実績) |
3.2%(実績) |
3.8%(実績) |
4.4%(予想) |
3.5%(12年の予想) |
なお、インフレ率予想(Forecast)とインフレ目標(Target)が混同されることが多いが、両者は異なるものである。予想は単純な見通しであり環境が変化すればその都度変更されるものである。一方、インフレ目標(Target)は金融政策の基本的枠組みであり、それを基準として各種政策が決定されるものであり、頻繁に変更されるものではない。 |
|
|
|
|
|
<NSBC景気先行指標、9四半期連続マイナス> 第1四半期、-0.012へとマイナス幅縮小
|
|
(11年2月10日のフィリピン国家統計調整委員会発表より) 国家統計調整委員会(NSBC)発表の2011年第1四半期の景気先行指標(LEI)総合指数はマイナス0.012で、前期(10年第4四半期)のマイナス0.031(改訂値)から改善した。NSCB景気先行指標総合指数は、2005年第4四半期から2008年第4四半期まではプラスサイドにあったが、2009年第1四半期にマイナスに転じて以降2011年第1四半期まで9四半期マイナスが続いている。
2011年第1四半期は、景気先行指標総合指数を構成する11指標のうち、7指標が総合指標に対しプラスに寄与した。その7指標(寄与度の大きい順、シェア55.2%)とは、全商品輸入、外為レート(ペソ対ドルレート)、卸売物価指数、株価指数、交易条件指数、新規ビジネス設立件数、フィリピン訪問客数。
一方、マイナスに作用したのは、消費者物価指数、マネーサプライ(M1)、ホテル客室稼働率、電力消費量という4指標(マイナス寄与度の大きい順、シェア44.8%)であった。 なお、NSBC景気先行指標総合指数は、後日に大幅に改定されるケースが多いことに留意する必要がある。今回も、過去数値が大幅に改訂されている。
NSBC総合景気先行指標の推移
|
09年 |
10年 |
11年 |
時期 |
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
1Q |
総合指標 |
-0.044 |
-0.320 |
-0.435 |
-0.415 |
-0.238 |
-0.043 |
-0.005 |
-0.031 |
-0.012 |
前期比変化幅 |
-0.312 |
-0.276 |
-0.116 |
0.021 |
0.177 |
0.195 |
0.038 |
-0.026 |
0.018 |
(出所:NSBC資料より作成) |
|
|
|
<インドからの対比投資拡大を目指す>
|
|
(11年2月10日のフィリピン貿易産業省発表より) 2011年インド・ASEAN(東南アジア諸国連合)ビジネス・フェア(IABF)&ビジネス・コンクラーベ(会議)が3月2~6日ニューデリーで開催される。インドとASEAN加盟国との相互貿易を強化するのが狙い。ASEAN10カ国から財界首脳や実業者らが多数参加する見通し。
ドミンゴ貿易産業相は国際舞台で経済的重要度が増しているインドからの投資誘致や関係強化を目指し公式政府代表団を伴って訪印する。比印ビジネス評議会のチョトラニ議長は、フィリピンのIABF参加がインド市場にフィリピン製品とサービスを浸透させる実質的な機会を生み出すと期待している。鉱業、IT・IT対応サービス、観光、農業、食品加工、再生可能エネルギー部門などの企業が出展する予定。また、フィリピンの投資優遇措置に関する情報を印投資家に提供するための会議も開催されるもよう。IABF参加に当たり、貿易産業省(DTI)、観光省、農業省、外務省、比印ビジネス評議会が連携する。
米金融大手ゴールドマン・サックスによると、インドは2043年に中国に次いで世界第2位の経済大国になる。現在、インドの国内総生産(GDP)は世界第11位の1兆2,400億米ドル。購買力平価(PPP)では2009年に3兆5,300億米ドルで世界第4位になった。 |
|
|
|
産業界、外資などのニュース |
|
<現代自動車、1月のフィリピン販売30.4%増> 1541台で第3位、自工会速報値に含まれず
|
|
既報のとおり、フィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック工業会(TMA)の合同発表(2月8日)によると、2011年1月の国内4輪車新車総販売台数は前年同月比5.8%増の1万1046台となった。14年ぶりに年間販売記録を更新した2010年に続く今年の動向が注目されていたが、CAMPIの今年の販売伸び率目標4~5%増をやや上回るまずまずのスタートとなった。 ただし、1万1046台という数字は、CAMPIを脱退した昨年3位の韓国系の現代アジア・リソース(HARI)分を除いたベースである。ちなみに、HARI分を含めた昨年1月の販売台数は前年同月比33.8%増の1万1764台で、HARI分を除外すると1万0441台であった。
HARI分を除いたベースでの1月のメーカー別総販売台数トップはトヨタモーター・フィリピンズの4207台(前年同月比8.7%増)でシェア38%(HARI除く、以下同様)。2位は三菱モーター・フィリピンズの2411台(同4.4%減)でシェア20.5%、3位はホンダカー・フィリピンズの1220台(同7.5%減)でシェア11%であった。
2月10日付け各紙によると、現代アジア・リソース(HARI)の2011年1月のフィリピン販売台数は、前年同月比30.4%増の1541台であった。CAMPI等の速報値との合算から便宜的に算出したHARIの1月のシェアは、12.2%で第3位となる。また、1位のトヨタのシェアは33.4%、2位の三菱モーター・フィリピンズは19.2%、4位のホンダカー・フィリピンズは9.7%となる。
また、HARI分を含めた1月のフィリピン新車総販売台数は、前年同月比7%増の1万2587台と試算される。 |
|
<ホンダ・ジャズ(日本名フィット)、オンライン写真コンテスト> 広い車内活用アイディア競う
|
|
(11年2月7日のホンダカーズ・フィリピンズ発表などより) ホンダ・カーズ・フィリピンズ(HCPI)は、人気小型乗用車ジャズ(日本名フィット)のオーナーを対象に、‘Jazz Live it Up’、というオンライン・フォト・コンテストを実施中。期間は2月28日まで。今回のフォト・コンテストは、外観からは想像できないような広い車内の活用アイディアを競うもの。応募はHCPIのウェブサイト (www.hondaphil.com)をクリック、車内活用の写真をアップロードする。優秀者には、キャノンG12 などが贈られる。
ジャズは優れた走行性能と低燃費の両立、そして軽乗用車を除くホンダの乗用車では最も小型でありながら広いラゲッジスペースを確保し、コンパクトカーのベンチマークの一つとして評されている。燃費のよさ、環境への配慮などが実現されている。このジャズは、2001年に日本で発売以来、世界130ヵ国以上で、350万台以上販売されている。
なお、ジャズは昨年10月に、オートフォーカス・ピープルズ・チョイス賞における2010年度の最優秀燃料効率車、及び最も機能的なキャビンを有する車に選出された。オート・フォーカスの年次モニタリング調査は、ウエブサイトなどや投票用紙による消費者の投票によって、最も人気の高いモデルなどを選出する。
|
|
|
|
<比マイクロソフト、IPとライセンス契約>
|
|
(11年2月10日のフィリピン証券取引所回覧1194-2011号などより) 昨年12月9日、フィリピン証券取引所(PSE)に新規上場したIPコンバージ・データセンター(IPCDS)は、マイクロソフト・フィリピンズとの間で、サービスプロバイダ-・ライセンス契約(SPLA)を締結した。これにより、IPCDSは、顧客に、ウインドーサーバーもよるバーチャル・マシンズ、マイクロソフト・エクスチェンジサーバーによる管理eメールサービス、SQLサーバー等によるデータベース・ホスティングなどを提供できることになった。 |
|
|
|
|
企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など |
|
<サンミゲルの豪州インドフィル買収優先期間終了> 引き続き買収検討方針と発表
|
|
(11年2月10日のフィリピン証券取引所回覧1191-2011号などより) 新規事業に注力するサンミゲルは、2010年10月8日の取締役会において、豪州の有力鉱山企業インドフィル・リソースNL(インドフィル、豪州証券取引所上場)の新株約4800万株(10.9%相当)を約4000万ドルで取得することを決議した。その後、場合によっては、全株取得を検討するとも発表した。 インドフィルは、フィリピンのタンパカン金・銅鉱山開発権を有している。ミンダナオ島ジェネラル・サントス北方に位置するタンパカン鉱山は、、未開発の銅・金鉱床としては東南アジア最大級の規模を有する。1980年代に鉱床が発見され、サウス・コタバト州、スルタン・クララット州、南ダバオ州の3つの州にまたがって開発が進められつつある。
開発主体はインドフィル、その親会社エクストラータ(本社:スイス・ツーグ)、フィリピンのアルソン社との合弁企業サジタリアス・マインズである。インドフィルは、サジタリアス・マインズの37.5%を所有している。すなわち、サンミゲルのインドフィルへの出資は、タンパカン金・銅鉱山開発への参画を意味する。
このサンミゲルのインドフィル株式買収に関する独占的検討期間は、2011年1月10日とされていたが、2月10日までと1カ月間延長された。この独占的検討に関しての再延長期間も、昨日で終了した。サンミゲルは独占的検討期間は終了したが、引き続き、買収するか否かの検討を継続すると発表した。
なお、一昨年末に、中国の有力金鉱山開発企業であるズージンマイニング・グループ(紫金鉱業集団股分有限公司=紫金鉱業)が、インドフィルに対して買収提案(90%の株式取得)を行ったが、その後買収提案を撤回したという経緯がある。買収提案総額は5億4500万豪ドル(約430億円)とされていた。 |
|
|
|
続報<サンミゲル、リマイ発電所の能力倍増へ> LNGガス方式に変更も、10億ドル投資へ
|
|
(11年2月10日のフィリピン証券取引所回覧1191-2011号などより) 既報のとおり、2月10日付け各紙が、「サンミゲルは、リマイ発電所の発電能力(現行620メガワット)を1200メガワットへとほぼ倍増させる方針。また、燃料をLNGへと変更する意向。そのために、10億ドルを投資する」と報じた。 この報道の正否を問うPSEに対し、サンミゲルは「報道通り、リマイ発電所の能力増強とLNG発電への変更を実施する。総投資額は10億ドルと見込まれるが、そのうち6億ドルはLNGタンクなどの建設コストである」と回答した。 なお、リマイ発電所は、マニラの西方約145キロメートルの中部ルソン・バターン州に立地するガスタービンと蒸気タービンとの複合発電所である。 |
|
<アトラス鉱業、1月の産出額に2380万ドル>
|
|
(11年2月10日のフィリピン証券取引所回覧1191-2011号などより) 有力鉱山企業アトラス・コンソリデーティッド・マイニング・アンド・ディベロップメント(アトラス鉱業)は、2011年1月の産出量は銅が586万79000ポンド、副産物としての金が643オンスであったと発表した。 市場価格で換算した1月の産出額は2380万ドル(約10億5400万ペソ)。そのうち、銅が2290万ドル、金が900万ドルであった。 |
|
|
|
|
|
|
公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など |
|
<日豪経済連携協定(EPA)交渉第12回会合の開催>
|
|
(11年2月10日の日本外務省発表より) 日豪経済連携協定(EPA)締結交渉第12回会合が、2月7日~10日まで。東京(外務省)において開催された。今回の会合では、物品・サービス貿易、投資、政府調達、エネルギー・鉱物資源、食料供給等の幅広い分野につき有益な議論が行われた。特に, (1)物品市場アクセス分野では、農林水産品及び鉱工業品に関して、これまでの会合を受けて双方の関心事項について幅広い議論を行った。 (2)サービス貿易及び投資に関しては、双方のリクエストについて議論を継続したほか、協定の条文案について議論を行った。 (3)エネルギー・鉱物資源分野では、エネルギー・鉱物資源の重要性に留意しつつ、協定の条文案について議論を行った。 (4)食料供給分野では、食料の安定供給のためにどのような方策が可能であるかについて議論を行った。
4.次回(第13回)会合は、4月を目途にキャンベラで開催する方向。詳細は外交ルートを通じて調整。
|
|
|
|
|