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2011年2月1日の目次 |
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本日のトピックス |
<比横浜タイヤ、500億円の追加投資> 年産能力2.4倍の1700万本へ
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金融証券市場情報 |
<1月の株価7.6%急反落、ペソは1%反落> 株価11月の史上最高値から11.7%下落 新興国の先行き懸念が台頭
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<為替相場:1月31日の終値1ドル=44.270ペソへと反落>
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<株式市場:1月31日は続落し88.87ポイント安>
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経済統計・その他統計など |
<昨年のGDP成長率7.3%、76年以来の高成長> 政府目標上回る、第4四半期も7.1%成長
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<2010年GNP成長率7.2%への寄与度> 鉱工業3.4%、サービス3.1%、NFIAが0.8%
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<一人当たり名目GDP、8.8%増の9万0552ペソ> 年末レート換算で2,063ドル(前年は1,794ドル) 一人当たり統計算算出人口2%増の9,400万人
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政治・外交などの関連ニュース |
<日本厚生労働省、2月戦没者慰霊事業発表> フィリピンでは2月2日から慰霊巡拝
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一般経済・税制関連、国際機関などのニュース |
<フィリピン、アフリカの代替エネルギー普及に貢献> JICAの再生可能エネルギー研修の現場研修地に
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<JICA、11件の官民連携インフラ事業調査採択> マニラ首都圏南北連結高速道路事業調査も 伊藤忠、中・西日本高速道路等が提案
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<遅い車の追い越し車線走行禁止法案> アロヨ前大統領親子が提出
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<内国歳入庁税収、2010年は9.6%増加> 2011年は14%増の見通し
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<2010年のフィリピン訪問者数、史上最多に> 16.7%増の352万人、韓国、中国人等増加
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産業界、外資などのニュース |
<NTT、新しい光海底ケーブル敷設へ> PLDT、スターハブ等が参加 富士通、日本電気が受注
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企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など |
<バンコ・デ・オロ・ユニバンク、行名変更へ>
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<セブ航空、マニラ⇔バンコク線増便>
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公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など |
<日本外務省、国際再生可能エネルギー研究会開催>
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本日のトピックス |
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<比横浜タイヤ、500億円の追加投資> 年産能力2.4倍の1700万本へ
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(11年1月31日の横浜ゴム株式会社ニュースリリースより) 横浜ゴムは、フィリピンの乗用車用タイヤ生産販売会社ヨコハマタイヤ・フィリピン(YTPI)の生産能力を、第1次拡張として現在の年間700万本から同1,000万本に引き上げる。今年2月、現在のタイヤ工場隣接地の借用契約を結び新タイヤ工場の建設をスタート、2013年から第1次拡張の操業を開始し、2014年からフル生産に入る。第1次の投資額は200億円。
第2次として2014年までに同1,300万本に引き上げるための投資を実施し、2017年を目処に、同1,700万本体制(現行の2.4倍)まで能力を引き上げることを計画している。総投資額は累計500億円を見込んでいる。
YTPI増強の目的は、来年度(2012年)からスタートさせる中期経営計画グランドデザイン100(GD100)フェーズ?の事業計画に則ったもの。新たに生産するタイヤは主に北米市場を中心に輸出する計画。今回、新たに30万?の土地の借用契約を結ぶことで、YTPIのタイヤ工場敷地面積は現在の2.8倍に相当する46万?になる。
YTPIは、1996年、輸出向け乗用車用タイヤの生産拠点として設立された。現在、内径13.18インチの乗用車用タイヤ及びSUV用タイヤを生産し、その大半を欧州、北米、ASEAN諸国に輸出しており、北米、アジア諸国の各自動車メーカーにも納入している。これまで3期に渡る拡張計画によって現在の工場敷地内でのこれ以上の増産は困難になっていた。
現在横浜ゴムは、国内の新城南工場、中国の杭州横浜輪胎有限公司、タイのヨコハマラバー・マニュファクチャリング・タイ、米国のヨコハマタイヤ・コーポレーションで工場拡張を進めているほか、2011年度中操業を目途にロシアにタイヤ工場の新設工事に取り組んでいる。この結果、2011年度末のグループ全体のタイヤ生産能力は年間6,000万本に達する見込み。 |
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金融証券市場情報 |
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<1月の株価7.6%急反落、ペソは1%反落> 株価11月の史上最高値から11.7%下落 新興国の先行き懸念が台頭
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(PSE、PDS取引記録などより) PDS(フィリピン・ディーリング・システム)でのペソ対米ドルレートは、2011年1月31日終値が1米ドル=44.270ぺソとなり、2010年末の終値43.840ペソから0.430ペソ、率にして1%のペソ安となった。欧州債務問題懸念再燃、インドや中国などアジア主要国でのインフレ亢進などを背景に、新興国への先行きに対する不安が台頭、ペソ反落となった。ただし、米国金融緩和継続の一方、フィリピンは間もなく利上げ実施との観測が高まったことで、金利差の観点からペソ下落は限定的であった。
一方、PSE株価指数(PSEi)の1月31日終値は3,881.47ポイントで、2010年末の終値4,201.14ポイントから319.67ポイント、率にして7.6%急反落、2010年の37.6%上昇後の反動という結果となった。2010年11月4日の史上最高値4,397.30ポイントからは11.7%の下落となった。 為替と同様、欧州債務問題懸念再燃、インドや中国などアジア主要国でのインフレ亢進やそれに伴う引き締め懸念などを背景に、新興国リスク資産回避の動きが出て、株価急落という結果となった。
フィリピン証券取引所指数、ペソ対米ドルレートの動き(年末、もしくは月末値)
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フィリピン証券取引所株価指数 |
ペソ対米ドルレート |
時期 |
年末・月末値 |
上昇率 |
年末・月末値 |
上昇率 |
2000年 |
1,494.50ポイント |
-30.3% |
49.998ペソ |
-24.0% |
2001年 |
1,168.08ポイント |
-21.8% |
51.404ペソ |
-2.8% |
2002年 |
1,018.41ポイント |
-12.8% |
53.096ペソ |
-3.3% |
2003年 |
1,442.37ポイント |
41.6% |
55.500ペソ |
-4.1% |
2004年 |
1,822.83ポイント |
26.4% |
56.280ペソ |
-1.4% |
2005年 |
2,096.04ポイント |
15.0% |
53.090ペソ |
5.7% |
2006年 |
2,982.54ポイント |
42.3% |
49.030ペソ |
7.6% |
2007年 |
3,621.60ポイント |
21.4% |
41.280ペソ |
15.8% |
2008年 |
1,872.85ポイント |
-48.3% |
47.520ペソ |
-15.2% |
2009年 |
3,052.68ポイント |
63.0% |
46.200ペソ |
2.8% |
2010年 |
4,201.14ポイント |
37.6% |
43.840ペソ |
5.1% |
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2011年1月 |
3,881.47ポイント |
-7.6% |
44.270ペソ |
-1.0% |
2011年累計 |
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-7.6% |
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-1.0% |
(出所:フィリピン証券取引所とPDSの取引記録などより作成)
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<為替相場:1月31日の終値1ドル=44.270ペソへと反落>
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(11年1月31日のPDS取引記録などより) 2011年1月31日のPDS(フィリピン・ディーリング・システム)でのペソ対米ドル加重平均レートは44.311ペソで先週末の44.088ペソから0.223ペソ反落。終値は44.270ペソで先週末の44.095ペソから0.175ペソ反落(始値44.300ペソ、高値44.190ペソ、安値44.350ペソ)。出来高は先週末比13%減の7億7,355万ドル。
ペソ対米ドルレートの動き(単位:ペソ)
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当日 |
前営業日 |
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11年1月31日 |
11年1月28日 |
始値 |
44.300 |
44.140 |
高値 |
44.190 |
44.030 |
安値 |
44.350 |
44.140 |
終値 |
44.270 |
44.095 |
加重平均 |
44.311 |
44.088 |
出来高(百万ドル) |
$773.55 |
$891.22 |
(出所:PDS取引記録より) |
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<株式市場:1月31日は続落し88.87ポイント安>
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(11年1月31日のフィリピン証券取引所資料などより) 2011年1月31日の株式市場は続落し、PSE株価指数は88.87ポイント安の3,881.47ポイントで引けた。率にすると2.24%の続落。全体の売買代金は先週末比6%減の51億1,400万ペソ(約95億1,000万円)、総取引回数は9%減の15,646回だった。値上がり銘柄数は33で値下がり銘柄数106を下回った。変わらず銘柄数は35。外人は11億2,660万ペソの売り越しだった。
<2011年1月31日の株式市場概要>
指数 |
始 値 |
高 値 |
安 値 |
終値 |
前日比 |
PSE株価指数 |
3,943.15 |
3,943.15 |
3,869.90 |
3,881.47 |
-88.87 |
出来高(百万株) |
7,225 |
-2% |
値上がり銘柄 |
33 |
外人買付額(百万ペソ) |
2,345.4 |
売買代金(百万ペソ) |
5,114 |
-6% |
値下がり銘柄 |
106 |
外人売却額(百万ペソ) |
3,472.0 |
総取引回数 |
15,646 |
-9% |
変わらず銘柄 |
35 |
外人買越額(百万ペソ) |
-1,126.6 |
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経済統計・その他統計など |
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<昨年のGDP成長率7.3%、76年以来の高成長> 政府目標上回る、第4四半期も7.1%成長
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(11年1月31日の国家統計調整委員会発表より) {2010年第4四半期動向} 2010年第4四半期GDP成長率(実質ベース:以下同様)は7.1%で、前期(第3四半期)の6.3%(改定値:以下同様)を0.8%ポイント上回り、NEDAの第4四半期GDP成長率予想(6.2~7.2%)圏内だった。農水産部門が5半期ぶりにプラス成長に転じたこと、鉱業や製造業が堅調だったことなどが寄与した。一方、GNP伸び率は6.7%で前期(6.0%)から0.7%ポイント上昇した。
10年第4四半期のセクター別実質成長率は、農林水産業が5.4%で前年同期(-2.9%)からプラス成長に転換。一方、鉱工業は8.3%、サービス業は6.9%でそれぞれ前年同期の3.8%、3.1%から急上昇。成長の原動力となった。
支出項目に関しては、個人消費伸び率が7.0%で、前期(4.1%)及び前年同期(5.0%)を上回った。資本形成伸び率は22.8%(前年同期5.8%)。そのうち、固定資本伸び率は13.7%で前年同期(6.7%)から倍増した。 輸出伸び率は21.1%で前年同期(-6.7%)から大幅に回復。一方、GDPマイナス勘定となる輸入伸び率は21.8%で輸出の成長率を上回った。 {2010年年間動向} 2010年年間のGDP成長率は7.3%でマルコス政権以降で最も高い年間成長率となり、政府の年間目標(5.0~6.0%)を大幅に上回った。報道によると、1976年の8.8%以来の高い伸びとなった。またNEDAの直前予想(7~7.4%)通りとなった。好調の主要因は、世界経済の回復による貿易拡大、2010年5月の国政選挙の成功、行政に対する信頼の回復など。 2010年成長率を産業別に見ると、農林水産部門が-0.5%(前年0.0%)とマイナス成長。エル・ニーニョ現象により収穫が落ち込んだのが原因。林業の成長率は-34.4%(-4.5%)で大幅に鈍化した。
鉱工業部門の成長率は12.1%で、前年の-0.9%からプラス成長へ好転。主力の製造業の成長率が12.3%(前年-4.4%)と大きく回復し、部門全体の成長を牽引した。サービス部門成長率は7.1%で前年の2.8%から大幅に拡大。堅調な商業部門に支えられた。 2009年支出項目別伸び率は、個人消費伸び率が5.3%(前年4.1%)。また、資本形成伸び率が17.0%(前年-5.7%)、そのうち固定資本伸び率は17.1%(前年-0.4%)とそれぞれプラス成長に転じた。 輸出伸び率が25.6%(前年-13.4%)へと大きく改善。しかし、GDPマイナス勘定となる輸入の伸びが20.7%(前年-1.9%)で、輸出増加効果を一部相殺したといえよう。
セクター・支出項目別GDP実質成長率(前年同期比)などの推移(1985年基準:単位:%)
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構成比 |
四半期成長率 |
年間成長率 |
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10年 |
09年 |
10年 |
09年 |
10年 |
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年間 |
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
年間 |
年間 |
GNP(国民総生産) |
100.0 |
3.3 |
4.4 |
4.1 |
4.1 |
8.6 |
7.6 |
6.0 |
6.7 |
4.0 |
7.2 |
GDP(国内総生産) |
86.7 |
0.5 |
1.2 |
0.2 |
2.1 |
7.8 |
8.2 |
6.3 |
7.1 |
1.1 |
7.3 |
NFIA(海外からの純所得) |
13.3 |
28.7 |
30.4 |
35.2 |
19.5 |
14.1 |
3.9 |
3.9 |
3.8 |
28.0 |
6.0 |
セクター別内訳 |
|
|
|
|
|
|
|
|
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農林水産業 |
14.6 |
2.1 |
0.2 |
1.4 |
-2.9 |
-2.7 |
-3.2 |
-3.0 |
5.4 |
0.0 |
-0.5 |
農水産業 |
14.5 |
2.1 |
0.3 |
1.4 |
-3.0 |
-2.8 |
-2.9 |
-2.6 |
5.6 |
0.0 |
-0.3 |
米 |
2.4 |
5.1 |
1.9 |
1.5 |
-13.8 |
-11.4 |
-8.9 |
-24.8 |
21.1 |
-3.3 |
-3.0 |
コーン |
0.9 |
-3.4 |
-0.5 |
5.2 |
4.6 |
-16.8 |
-37.1 |
-2.3 |
13.8 |
1.5 |
-9.3 |
林業 |
0.0 |
-18.1 |
-14.4 |
-2.1 |
39.6 |
14.1 |
-37.9 |
-51.4 |
-46.8 |
-4.5 |
-34.4 |
鉱工業等 |
29.1 |
-2.6 |
-0.6 |
-4.8 |
3.8 |
15.9 |
16.1 |
8.6 |
8.3 |
-0.9 |
12.1 |
鉱業 |
2.0 |
19.2 |
22.1 |
29.5 |
17.0 |
7.4 |
37.4 |
6.9 |
15.5 |
21.5 |
18.4 |
製造業 |
19.9 |
-7.6 |
-7.4 |
-7.9 |
3.9 |
20.4 |
12.7 |
9.0 |
8.9 |
-4.4 |
12.3 |
建設 |
4.5 |
13.8 |
22.2 |
2.0 |
1.1 |
4.3 |
22.5 |
7.5 |
2.4 |
9.8 |
10.5 |
光熱ガス |
2.7 |
0.6 |
-4.9 |
-6.3 |
0.1 |
8.2 |
8.6 |
8.8 |
8.5 |
-2.9 |
8.5 |
サービス産業 |
43.0 |
1.9 |
2.7 |
3.4 |
3.1 |
7.1 |
6.7 |
8.0 |
6.9 |
2.8 |
7.1 |
運輸通信 |
7.3 |
5.6 |
1.0 |
-1.5 |
-2.6 |
-1.1 |
3.5 |
3.8 |
1.5 |
0.6 |
1.9 |
通信 |
4.2 |
9.2 |
3.5 |
0.3 |
-3.1 |
-1.5 |
2.3 |
0.8 |
-0.5 |
2.2 |
0.2 |
商業 |
14.9 |
-1.0 |
0.2 |
1.6 |
2.6 |
12.6 |
9.1 |
12.9 |
8.8 |
1.0 |
10.7 |
金融 |
5.3 |
1.2 |
5.8 |
11.5 |
6.0 |
6.5 |
1.7 |
8.4 |
9.7 |
5.9 |
6.5 |
不動産等 |
4.0 |
0.8 |
-2.5 |
-2.3 |
3.2 |
4.9 |
9.0 |
5.5 |
8.0 |
-0.3 |
6.8 |
支出別内訳 |
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|
|
|
|
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|
個人消費 |
68.5 |
3.0 |
5.5 |
2.6 |
5.0 |
5.4 |
4.6 |
4.1 |
7.0 |
4.1 |
5.3 |
政府消費 |
5.9 |
6.1 |
11.9 |
12.1 |
13.7 |
20.0 |
5.8 |
-7.9 |
-7.6 |
10.9 |
2.7 |
資本形成 |
16.0 |
-10.1 |
-5.9 |
-11.4 |
5.8 |
21.9 |
10.8 |
12.4 |
22.8 |
-5.7 |
17.0 |
固定資本 |
16.3 |
-7.4 |
-0.3 |
-0.1 |
6.7 |
16.0 |
25.5 |
12.7 |
13.7 |
-0.4 |
17.1 |
建設 |
8.0 |
6.5 |
16.6 |
2.8 |
2.4 |
7.9 |
23.9 |
8.6 |
3.4 |
7.4 |
12.0 |
耐久設備 |
7.4 |
-18.5 |
-19.7 |
-3.5 |
13.8 |
26.0 |
31.8 |
18.8 |
26.8 |
-8.2 |
25.7 |
輸出等 |
40.7 |
-14.6 |
-18.0 |
-12.9 |
-6.7 |
22.4 |
29.1 |
28.3 |
21.1 |
-13.4 |
25.6 |
輸入等(控除勘定) |
42.3 |
-11.2 |
-2.1 |
-2.6 |
6.8 |
22.4 |
20.4 |
18.5 |
21.8 |
-1.9 |
20.7 |
(出所:国家統計調整委員会資料より作成)
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<2010年GNP成長率7.2%への寄与度> 鉱工業3.4%、サービス3.1%、NFIAが0.8%
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(11年1月31日の国家統計調整委員会資料より) 2010年のGNP実質成長率3.0%に対する各セクターの寄与度は、海外フィリピン人就労者(OFW)からの送金などNFIA(海外からの純所得)が0.8%、農林水産業-0.1%、鉱工業3.4%、サービス産業3.1%という内訳になる。製造業をはじめとする鉱工業やサービスセクターが景気を支えたといえよう。
2010年のOFW送金額は、ペソ高ドル安の影響でペソ換算額の目減りという要因はあったが、OFW送金が引き続きフィリピン経済を支える構造に変化はなかった。 2010年セクター別実質GNP成長率寄与度(単位:%)
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実質成長率 |
GNP構成比率 |
GNP成長寄与分 |
GNP |
7.2 |
100.0 |
7.2 |
NFIA(海外からの純所得) |
6.0 |
13.3 |
0.8 |
農林水産業 |
-0.5 |
14.6 |
-0.1 |
鉱工業等 |
12.1 |
29.1 |
3.4 |
サービス産業 |
7.1 |
43.0 |
3.1 |
(出所:国家統計調整委員会資料より作成)
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<一人当たり名目GDP、8.8%増の9万0552ペソ> 年末レート換算で2,063ドル(前年は1,794ドル) 一人当たり統計算算出人口2%増の9,400万人
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(11年1月31日の国家統計調整委員会資料より) 2010年の一人当たり名目GDPは前年比8.8%増の9万0552ペソ、一人当たり名目GNPは前年比8.6%増の10万3,711ペソ、算出人口数は2.0%増の9,400万人であった。一人当たり実質GDPは5.3%増の1万6,350ペソ、一人当たり実質GNPは5.1%増の1万8,863ペソ。
2010年の一人当たり名目GDP9万0552ペソを、ペソ対ドルレート10年の年末値43.885ペソで換算すると約2,063ドル(2009年は1,794ドル)ということになる。ペソ高ドル安効果も加わったことで2000ドルを越えた。 |
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政治・外交などの関連ニュース |
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<日本厚生労働省、2月戦没者慰霊事業発表> フィリピンでは2月2日から慰霊巡拝
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(11年1月31日の日本厚生労働省発表より) 日本厚生労働省は1月31日に、2011年2月実施予定の戦没者慰霊事業を発表した。フィリピンでは、フィリピン慰霊巡拝が2月2日(水)~2月11日(金)まで予定されている。参加遺族等は112名(1班29名、2班28名、3班25名、4班30名)となっている。2月に遺骨帰還し業が行われるのはソロモン諸島ニュージョージア島、ガダルカナル島。 |
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一般経済、税制関連、国際機関などのニュース |
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<フィリピン、アフリカの代替エネルギー普及に貢献> JICAの再生可能エネルギー研修の現場研修地に
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(11年1月31日のJICA東京発表より) 2010年11月にアフリカの8カ国から8名が、再生可能エネルギーを使った発電方法を自分たちの国に普及させるべく、JICA東京の研修「再生可能エネルギーによる持続的な地方電化の推進」に参加した。日本には太陽光や水力、風力など各種の再生可能エネルギーに関する世界トップクラスの技術力があり、さらに政策・制度や再生可能エネルギーを導入するための調査方法などのノウハウも有している。研修員はまず日本を訪れ、これらに関する幅広い知識を学んだ。
研修員は日本で多くの知識を得たが、彼らの出身国で実際に再生可能エネルギーを導入する際には乗り越えなければならない課題がいくつか考えられる。例えば?全く電気のない地域には、電気に関する知識が全く無い住民もいる。住民の中には電気の利用に抵抗を持つ人もいるため、そのような住民にも電気の利便性を伝えることが必要、?アフリカの地方では人口密度が非常に低く、都市部からのアクセスが非常に悪い場所も多い。そのような環境で発電設備を導入する際には、住民が定期的に電気使用料を回収し、設備のメンテナンスを行う必要がある。
以上のように、アフリカ諸国に電気を導入する際には、座学だけでは分かりにくい問題もある。そこで研修員がそれらの問題をどのように解決すればよいかを学ぶため、フィリピンに舞台を移した。これは再生可能エネルギーの発電設備を導入した現場を視察することで、アフリカの国で発電設備を導入する具体的なイメージを形づくることを狙いとしている。 .
フィリピンの地方や小さな島では、電線が通っていない地域が多く存在する。JICAは過去に、それらの村々で数十世帯が電気を利用できる水力発電所や太陽光発電パネルを設置するプロジェクトを実施した。研修員は小型の水力発電を行っている村と小さな太陽光パネルを使った発電を行っている村の2ヶ所を見学した。 この村の住民は月に100円~200円程度の電気使用料を支払い、それらのお金を元に設備のメンテナンスを行っている。これを見た研修員からは「再生可能エネルギーを導入するための政策を日本で学べたことに加えて、フィリピンの現場を見たことで、自分の国で発電施設を作るためのビジョンがはっきりした」などの感想が寄せられた。たとえ立派な設備を作り、一時的に人々の暮らしが豊かになっても、メンテナンスが持続的に行われなければ、また以前の暮らしに逆戻りしまうことを言葉ではなく体験として実感してもらうことに成功した。 . フィリピンで視察した再生可能エネルギーの発電量は、普段日本人が使っている電力に比べたら微々たるものであるが、もともと電気が無い生活をしていた人にとっては生活の質を大きく改善できるきっかけになる。このフィリピンでの事例をヒントに、アフリカでも再生可能エネルギーによるクリーンな発電によって、暮らしの質が上がる日がもうすぐ来ると期待される。 |
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<JICA、11件の官民連携インフラ事業調査採択> マニラ首都圏南北連結高速道路事業調査も 伊藤忠、中・西日本高速道路等が提案
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(11年1月31日のJICA発表より) 国際協力機構(JICA)は、官民連携で取り組むPPP)インフラ事業に関し、民間からの提案に基づき事業計画策定を実施する枠組み「協力準備調査(PPPインフラ事業)」を今年度より開始した。今年度2回の公募を通じて、第1回目は9件、第2回目は2件の計11件の調査案件を採択した(。第1回公募においては55法人(のべ65法人)より17件、第2回では31法人(のべ34法人)より12件と、アジアを中心に、運輸、電力、上下水道、環境など多岐にわたる分野で多くの提案が寄せられた。今回決定した採択案件は、JICAが寄せられた提案を、事業の必要性、実現可能性、官民の役割分担、円借款等ODA資金供与の可能性、及び開発効果等の視点から評価し、選定したものである。
採択された11件のなかで、フィリピン関連案件として「マニラ首都圏南北連結高速道路PPP事業準備調査」1件が含まれている。提案者はオリエンタル・コンサルタンツ(代表企業)のほか、伊藤忠商事、中日本高速道路、西日本高速道路、建設技研インターナショナルである。
この制度は、ODA資金の活用を前提としたPPPインフラ事業の民間部分への投資を計画している民間法人から事業提案を公募し、当該提案法人にJICAが調査を委託するもので、調査金額は1億5000万円を上限にJICAが負担するものである。調査は、官民双方のPPP事業全体を対象に、事業化に向けた計画策定を行うことを目的としている。
アジアだけで2010~2020年の間に8兆ドルの各国内インフラ及び2,900億ドルの広域インフラの整備ニーズがあると言われ、インフラ整備ニーズは莫大である。これを全て公的セクターが実施することは不可能であり、建設、運営・維持管理の各部分において、事業の一部に民間活力を導入しさらに高い効果と効率性を目指す、官民協働でのインフラ整備の動きが急速に拡大している。PPPインフラ事業においては、官民の適切な役割分担を策定するために、案件形成の初期段階から官民連携で取り組むことが重要となる。
従来、JICAは、開発途上国政府が実施する公共インフラ事業に関し、技術協力を通じた政策・制度改善、運営・維持管理面の能力強化等の人材育成や、資金協力を通じたハードのインフラ整備に多くの協力を行ってきており、昨今のPPPインフラ事業においても、民間企業等から、これらJICAが蓄積してきた豊富な知見の活用への高い期待が寄せられている。
また、この調査制度は、日本政府の掲げる「新成長戦略」における重要戦略である日本民間企業の強みを生かした海外でのインフラ事業展開(パッケージインフラ海外展開)の具体的推進策としても注目を集めている。
JICAは、今後も開発途上国の経済成長を支援するため、民間セクターの資金や活力も活用しつつ、開発途上国・民間セクター・ODAがWin-Win-Winとなる官民パートナーシップ関係の構築を進め、より効果的で効率的な援助を目指して活動していく方針である。
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<遅い車の追い越し車線走行禁止法案> アロヨ前大統領親子が提出
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(11年1月29日のフィリピン下院より) 国道や大通りで動きの遅い車が追い越し車線を走行した場合(渋滞の原因となる)、かなり重い罰金を科せられる可能性が出てきた。グロリア・マカパガル・アロヨ前大統領(パンパンガ州第2区選出下院議員)は子息のディオスダード・アロヨ下院議員(南カマリネス州第2区選出)と共に1月29日下院議案第1576号を提出し、遅い車の追い越し車線走行を取り締まるよう求めた。同議案はまた、運輸通信省に同件に関する標識を設置する権限を与えている。 |
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<内国歳入庁税収、2010年は9.6%増加> 2011年は14%増の見通し
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(11年1月31日のフィリピン官報より) 内国歳入庁(BIR)の2010年年間(10年1-12月)税収は前年比9.6%増の8,223億9,000万ペソで、前年(-3.6%)のマイナス成長からプラス成長に転じた。上半期(1-6月)では前年同期を8%上回り、下半期(7-12月)は12%上回った。エナーレスBIR長官は2010年の上昇傾向の流れで2011年末までには徴税額が14%増えると予想している。 |
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<2010年のフィリピン訪問者数、史上最多に> 16.7%増の352万人、韓国、中国人等増加
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2月1日付けフィリピン各紙電子版によると、昨年のフィリピン訪問者数は前年比16.7%増の352万人で過去最高記録を更新し、政府の目標330万人を上回った。特に韓国、中国からの訪問者が増加。リム観光相は、これらの市場の経済状況が改善し、旅行者が増加したのではないかと見ている。今年の目標は370万人。しかし、タイなど世界有数の観光国に比較するとまだまだ低い数字である。 |
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産業界、外資などのニュース |
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<NTT、新しい光海底ケーブル敷設へ> PLDT、スターハブ等が参加 富士通、日本電気が受注
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(11年1月31日のNTTコミュニケーション、日本電気、富士通発表より) NTTコミュニケーションズ(NTT コム) は、NTTコム・アジア Asia(本社:香港)とともに、アジア地域における国際トラフィックの急増および信頼性が高く遅延の少ないケーブルへの需要に応えるため、テレコム・マレーシア (本社:マレーシア)、PLDT(本社:フィリピン)、スターハブ(本社:シンガポール)とアジア地域をつなぐ新しい大容量光海底ケーブル「Asia Submarine-cable Express」(ASE)の建設を開始する。
ASEは、大容量を効率的に伝送できる最新の40G伝送技術を導入し、さらに、将来の100G伝送技術の適用を見据えた設計としている。フェーズ1として、日本、シンガポール、およびマレーシアを直接結び、フィリピンへ接続を持つルートの建設、その後、フェーズ2として香港に接続するルートを建設する。さらに今後は、各国主要通信事業者と共同で、中国大陸、東南アジア諸国への接続先の拡大を進める。
建設総額は約4億3000万 USドル (約360億円)、総延長:約7,200km、陸揚げ予定地は日本、フィリピン、シンガポール、マレーシア、香港。
これまでに地震や台風などを原因として頻発した、台湾南沖バシー海峡付近でのケーブル故障回避を考慮し、かつ、日本から香港、シンガポールなどへの最短遅延となるルート設計を行い、より信頼性の高い、低遅延の光海底ケーブルを建設する。
NTTコムは、このケーブルを建設することにより、アジア域内の保有ケーブル容量をさらに強化するとともに、複数のケーブルルートを保有することで冗長性を確保し、さらに信頼性の高い国際ネットワークサービスを提供する。
アジア地域のインターネットトラフィック急増への対応とともに、経済発展するアジア地域への取り組み強化の一環として、NTT コムは東京・香港・シンガポールといった多国籍企業や金融機関が集積するアジアの経済ハブと、発展著しいアジア各国をつなぐケーブルを建設し、情報通信の高速化・大容量化に対応していく。
なお、日本電気(NEC)と富士通は1月31日に、上記のASEを受注したと発表した。ASEは毎秒40Gbps(ギガビット)の光波長多重方式に対応しており、最大容量は15Tbps(テラビット)を超えるシステムである。
このプロジェクトはNEC・富士通が共同で実行し、システムを構成する海底機器(海底中継装置、OADM分岐装置ならびに海底ケーブル)と海底機器監視装置、海底機器への給電装置はNECが、陸上機器の通信用端局装置とネットワーク監視装置は富士通が、それぞれ製造及び敷設・設置工事を担当する予定である。
アジアの経済成長を背景に、アジア域内、及びアジア域外への通信需要は急速に高まっている。ASEはこうした市場ニーズに応えるため、このプロジェクトによりアジア域内の通信容量を大幅に拡充する。 |
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企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など |
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<バンコ・デ・オロ・ユニバンク、行名変更へ>
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(11年1月31日のフィリピン証券取引所回覧0857-2011号などより) 当地最大の銀行(総資産ベース)であるバンコ・デ・オロ・ユニバンクは、1月29日の取締役会において、公式行名を、BDOユニバンクへと変更することを決議した。この新行名のほか、現行名バンコ・デ・オロ・ユニバンク、BDO、バンコ・デ・オロ、BDOバンコ・デ・オロなども、ビジネス名として、証券取引委員会(SEC)に登録される。 |
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<セブ航空、マニラ⇔バンコク線増便>
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(11年1月31日のセブ・パシフィック航空発表より) フィリピンの格安航空会社セブ・パシフィックは2月1、2日の両日またはプロモ座席が完売するまで、特別価格でバンコク行きを提供する。旅行期間は5月1日から6月30日迄。マニラ、クラーク発バンコク行きで価格は1,999ペソ(片道)。機内預入荷物に追加料金100ペソ。
マニラ、クラーク発バンコク行きGo Liteプロモの年間の最低価格は3,499ペソ(片道)。マニラ発バンコク行きは週10便、クラーク発は週2便。この2月6日から火曜日、木曜日、日曜日発の便が加わる。予約はウェブサイトを通じて、または直接電話で。 |
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公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など |
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<日本外務省、国際再生可能エネルギー研究会開催>
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(11年1月31日の日本外務省発表より) 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は、再生可能エネルギー(太陽光利用、風力、バイオマス、地熱、水力、海洋利用等)普及のための政策助言を目的とする新しい国際機関である。2009年1月にその設立に関する憲章が採択され、2010年7月に憲章が発効、我日本も同年同月に正式に加盟国とななった。
IRENAの主な活動は、再生可能エネルギー利用の分析・検証・体系化,政策上の助言の提供、途上国の能力強化支援等が予定されておいるが、2011年4月にアラブ首長国連邦のアブダビで開催される第1回総会を皮切りに、その活動が本格化する。こうした中,再生可能エネルギーに対する内外の関心の高まりを受け、日本外務省では「再生可能エネルギーの利用の促進に向けて:国際再生可能エネルギー機関への期待」をテーマに、日本他いくつかのアジア諸国の再生可能エネルギーへの取組事例を紹介するとともに、IRENAへの期待を確認する再生可能エネルギーに関するワークショップを開催する。
このワークショップには,IRENA事務局,タイやトンガの政府関係者,中国他の専門家,地方自治体や企業関係者をスピーカーとして招いている。開催要領は以下のとおり。
日時:2011年2月10日(木曜日) 14時00分~19時30分 会場:東京国際交流館 プラザ平成国際会議場(メディアホール) 〒135-8630 東京都江東区青海2-79 国際研究交流大学村内 |
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