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2011年1月11日の目次 |
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本日のトピックス |
<日本艦艇、フィリピン人船員1万人ら約3万3千人護衛> 海賊対処法施行09年8月末からの約17カ月間で
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金融証券市場情報 |
<為替相場:1月10日の終値1ドル=44.310ペソへと続落> 新興国の先行き懸念台頭でペソ安に
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<株式市場:1月10日は続落し89.94ポイント安> 新興国への先行き懸念台頭で急落
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<中央銀行が11年1月の再割引金利発表> 輸出企業向け円再割引金利0.12625%
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経済統計・その他統計など |
<クレジットカード債権残高、3%増の1,339億ペソ> 2010年9月末、不良債権比率13.50%へ悪化
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政治・外交などの関連ニュース |
<内閣、25の優先法案を策定>
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<ロムロ外務長官、韓国訪問>
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一般経済・税制関連、国際機関などのニュース |
<91日物国債入札:落札利回りが超低水準> 0.7%で前回からさらに7.5ベーシス低下 高水準の流動性、安全志向など背景 1年物は上昇、低下傾向終焉との見方も
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<下院歳入委員長、国軍基地売却案に反対>
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産業界、外資などのニュース |
<全国のコメ在庫391万トン、消費115日分> 12月1日時点:前年同日比35%増加
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企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など |
<セブ航空、1月15日にマニラ⇔釜山線就航>
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公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など |
<『ヨコハマから考えよう!世界の水問題』> 明日からJICA横浜と横浜市水道局が共催 アジア上水道事業経営セミナーに合わせ
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本日のトピックス |
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<日本艦艇、フィリピン人船員1万人ら約3万3千人護衛> 海賊対処法施行09年8月末からの約17カ月間で
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(11年1月7日の日本国土交通省発表より) 2009年7月24日に、日本で「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律(海賊対処法)」が施行され、09年7月28日から海賊対処法に基づく海賊対処行動による護衛活動がアデン湾において開始されている。海賊対処法により、船舶の国籍を問わず護衛を行うことが可能となったことから、国土交通省海事局が外国の船舶を含めて一元的に申請を受け付け、日本関係船舶等を確実に護衛対象船舶に選定するとともに、国際貢献の観点から日本に関連のない外国の船舶を護衛対象に選定する役割を果たしている。 日本国土交通省はこのほど、09年7月28日から10年12月31日までの約17カ月間の海賊対処法)に基づく護衛活動実績を発表した。
その発表によると、同期間の海賊対処法に基づく日本による護衛対象護衛対象船舶数は合計1394隻(1回平均8.5隻)であった。内訳は、1.日本関係船舶(日本の運航事業者が運航する船舶)335隻、うち ?日本籍船9隻、?日本の船舶運航事業者が運航する外国籍船326隻、2. その他外国籍船(外国の運航事業者が運航する船舶)1,059隻であった。
それらの船舶の乗務員総数は3万2610人。国籍別乗務員の内訳上位は、フィリピン人1万0,607人、インド人5824人、中国人3470人、ウクライナ人2210人、トルコ人1683人、ロシア人1669人、韓国人1399人、ミャンマー人958人、インドネシア人568人、バングラデシュ人540人、タイ人428人、日本人374人など。
海賊対処法施行後約17カ月間で、日本は3万2610人の船員(うちフィリピン人1万0607人)の安全を護ったことになる。 |
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金融証券市場情報 |
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<為替相場:1月10日の終値1ドル=44.310ペソへと続落> 新興国の先行き懸念台頭でペソ安に
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(11年1月10日のPDS取引記録などより) 2011年1月10日のPDS(フィリピン・ディーリング・システム)でのペソ対米ドル加重平均レートは44.204ペソで先週末の44.102ペソから0.102ペソ続落。終値は44.310ペソで先週末の44.150ペソから0.160ペソ続落(始値44.100ペソ、高値44.055ペソ、安値44.330ペソ)。出来高は先週末比55%増の12億4,902万ドル。
ペソ対米ドルレートの動き(単位:ペソ)
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当日 |
前営業日 |
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11年1月10日 |
11年1月7日 |
始値 |
44.100 |
44.000 |
高値 |
44.055 |
44.000 |
安値 |
44.330 |
44.170 |
終値 |
44.310 |
44.150 |
加重平均 |
44.204 |
44.102 |
出来高(百万ドル) |
$1,249.02 |
$803.63 |
(出所:PDS取引記録より) |
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<株式市場:1月10日は続落し89.94ポイント安> 新興国への先行き懸念台頭で急落
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(11年1月10日のフィリピン証券取引所資料などより) 2011年1月10日の株式市場は続落し、PSE株価指数は89.94ポイント安の4,112.58ポイントで引けた。率にすると2.14%の続落。全体の売買代金は先週末比4%減の43億7,600万ペソ(約81億9,000万円)、総取引回数は2%増の19,987回だった。値上がり銘柄数は61で値下がり銘柄数84を下回った。変わらず銘柄数は37。外人は6億6,050万ペソの売り越しだった。
<2011年1月10日の株式市場概要>
指数 |
始 値 |
高 値 |
安 値 |
終値 |
前日比 |
PSE株価指数 |
4,201.85 |
4,206.91 |
4,108.46 |
4,112.58 |
-89.94 |
出来高(百万株) |
2,547 |
+5% |
値上がり銘柄 |
61 |
外人買付額(百万ペソ) |
1,642.0 |
売買代金(百万ペソ) |
4,376 |
-4% |
値下がり銘柄 |
84 |
外人売却額(百万ペソ) |
2,302.5 |
総取引回数 |
19,987 |
+2% |
変わらず銘柄 |
37 |
外人買越額(百万ペソ) |
-660.5 |
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<中央銀行が11年1月の再割引金利発表> 輸出企業向け円再割引金利0.12625%
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(11年1月10日のフィリピン中央銀行発表より) 中央銀行は2011年1月の再割引(リディスカウント)金利を発表した。それによると、1月の輸出企業向けドル再割引金利は年0.26063%、日本円再割引金利は同0.12625%である。 |
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経済統計・その他統計など |
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<クレジットカード債権残高、3%増の1,339億ペソ> 2010年9月末、不良債権比率13.50%へ悪化
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(11年1月3日のフィリピン中央銀行発表より) 2010年第3四半期末(9月末)の拡大商業・商業銀行(U/KB)と貯蓄銀行及びU/KB子会社を含む全体のクレジットカード債権(CCR)残高合計は前期末(6月末)比1.4%減、前年同期末比2.9%増の1,339億3,000万ペソ。クレジットカード債権における不良債権(NPL)残高は前期末比2.7%減、前年同期比8.6%増の180億0800万ペソ。その結果、クレジットカード不良債権(NPL)比率は13.50%で前期末の13.68%から改善したが、前年同期末の12.78%から悪化した。
一方、総融資残高(TLP)におけるクレジットカード債権残高比率は4.81%で、前期末(4.96%)、前年同期末(5.16%)から低下した。また、全不良債権に占めるクレジットカード不良債権の比率は13.02%で、前期末の13.26%から低下、しかし前年同期末の12.27%からは上昇した。
拡大商業/商業銀行(子会社含)と貯蓄銀行全体のクレジットカード債権動向(単位:百万ペソ)
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09年9月末 |
10年6月末 |
10年9月末 |
クレジットカード債権残高(TCCR) |
130,168 |
135,887 |
133,930 |
クレジットカード不良債権(NPL)残高 |
16,641 |
18,587 |
18,080 |
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総融資残高(TLP) |
2,522,134 |
2,740,582 |
2,781,958 |
総不良債権残高(TNPL) |
135,601 |
140,146 |
138,846 |
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クレジットカード債権の対TLP比率 |
5.16% |
4.96% |
4.81% |
クレジットカードNPLの対TNPL比率 |
12.27% |
13.26% |
13.02% |
クレジットカードNPLの対TLP比率 |
0.66% |
0.68% |
0.65% |
クレジットカードNPLの対TCCR比率 |
12.78% |
13.68% |
13.50% |
クレジットカードNPLの貸倒引当比率 |
91.67% |
86.52% |
90.11% |
(出所:中央銀行資料より作成、注:数字はU/KB銀行及び子会社と貯蓄銀行の合計) |
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政治・外交などの関連ニュース |
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<内閣、25の優先法案を策定>
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(11年1月10日のフィリピン大統領府情報業務室発表より) 内閣は1月10日、優先法的措置25項目を明らかにした。これらは国会提出前に大統領の承認を必要としている。カランダン大統領府通信振興戦略企画室(PCDSPO)室長によると、優先法案は経済、社会サービス、グッド・ガバナンス、治安、法の支配など5つのグループに分けられる。これら法案は大統領の公約16項目との関連性に基づいて策定された。 |
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<ロムロ外務長官、韓国訪問>
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(11年1月7日のフィリピン外務省発表などより) フィリピンのロムロ外務長官は1月9日~11日まで韓国を訪問中。10日に、韓国外交通商部の金星煥(長官は10日と会談した。そして、朝鮮半島情勢についての意見交換を行い、ロムロ長官は、北朝鮮による延坪島砲撃と核問題に対する韓国政府の立場を支持すると表明。また、原子力発電、貿易、農工複合産業団地(MIC)など、産業分野での協力推進を協議した。
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<政府、雨期の備え万全>
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(11年1月10日のフィリピン大統領府情報業務室発表より) バルテ大統領副報道官は1月10日記者団に、政府が雨期到来に先駆け、台風による被害を防ぐために必要な準備を既に整えていると説明した。副報道官によると、社会福祉開発省、公共事業道路省、国家災害リスク削減管理評議会、科学技術省フィリピン大気地球物理天文サービス局(PAGASA)等政府関係機関が常に協調して、雨期到来への準備が整っているか確認する。政府の主要気象予報機関であるPAGASAは公式ウェブサイトに1週間分の気象予報を出しているが、今後1時間毎の天気予報が必要となるもよう。
昨年は10件以上の台風がフィリピンを直撃。最も強烈だったのはフィリピン北部地域を襲撃した超大型台風「フアン」(国際コード:メギ)だった。
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一般経済、税制関連、国際機関などのニュース |
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<91日物国債入札:落札利回りが超低水準に> 0.7%で前回からさらに7.5ベーシス低下 高水準の流動性、安全志向など背景 1年物は上昇、低下傾向終焉との見方も
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(10年1月10日のフィリピン財務局資料などより) 2011年1月10日のT-BILL(短期国債)定期入札において、市中金利の指標の一つである91日物の落札利回り(加重平均)は0.700%となり、前回11月30日の0.775%からさらに7.5ベーシス低下した。 91日物落札利回りは、2010年11月2日時点で3.400%(これでも歴史的な低水準)であったが、前々回11月15日に1.480%、前回11月30日に0.775%へと急低下、そして、今回一段と低下し、3週連続の過去最低利回り記録の更新となった。この日の91日物入札での調達予定額10億ペソに対し、応札額は27億6000ペソ、落札額は予定通り10億ペソであった。
この日の182日物入札での落札利回り(加重平均)は1.563%となり、前回の1.650%から8.7ベーシス低下した。 182日物入札での調達予定額35億ペソに対し、応札額は134億ペソと高水準、落札額は予定通り35億ペソとなった。
一方、364日物の落札利回り(加重平均)は2.456%となり、前回の2.383%から7.3ベーシス上昇した。 この日の364日物入札での調達予定額40億ペソに対し、応札額は110億6000万ペソ、落札額は予定通り40億ペソとなった。 高水準の市中流動性、最近のS&Pによるフィリピン格付け引き上げ、ムーディーズによるフィリピン格付け見通し引き上げ、株式市場での高値波乱にともなう安全志向、応札サイドの金融機関が強気姿勢を継続したようだ。
ただし、インド、中国など主要新興国でインフレ率上昇、金融引き締めの動きが出ており、フィリピンでの債券利回り低下傾向もそろそろ終焉との見方も浮上している。
フィリピン主要金利推移(各期間の平均値、単位:%)
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01年 |
02年 |
03年 |
04年 |
05年 |
06年 |
07年 |
08年 |
09年 |
10年 |
1月11日 |
91日国債落札利回り |
9.86 |
5.43 |
6.03 |
7.34 |
6.36 |
5.35 |
3.41 |
5.39 |
4.19 |
3.76 |
0.700 |
1年超定期預金金利 |
10.76 |
9.18 |
8.03 |
8.18 |
6.03 |
5.01 |
3.06 |
3.96 |
2.50 |
2.05(11カ月) |
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銀行平均貸出金利 |
12.40 |
8.90 |
9.48 |
10.07 |
10.15 |
9.71 |
8.68 |
8.76 |
8.54 |
7.76(10カ月) |
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(出所:中央銀行統計より作成)
2010年のフィリピン主要金利の推移(各月の平均値、単位:%)
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1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
91日国債落札利回り |
3.91 |
3.93 |
3.88 |
3.84 |
3.85 |
3.92 |
3.97 |
3.95 |
3.97 |
3.74 |
2.44 |
非実施 |
1年超定期預金金利 |
2.04 |
1.99 |
2.06 |
2.08 |
2.05 |
2.49 |
2.04 |
2.22 |
1.97 |
2.00 |
1.60 |
N.A. |
銀行平均貸出金利 |
8.04 |
7.62 |
8.00 |
7.72 |
7.79 |
7.71 |
7.71 |
7.69 |
7.54 |
7.80 |
N.A. |
N.A. |
(出所:中央銀行統計より作成) |
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<下院歳入委員長、国軍基地売却案に反対>
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(11年1月10日のフィリピン下院より) マンダナス下院歳入委員長は1月10日、ケソン市にある2つの国軍基地キャンプ・クラメとキャンプ・アギナルドの売却案に反対の意を唱え、両国軍基地を史跡とする議案を提出する意向を示した。両キャンプがフィリピン人本来の自由を愛する心のシンボルであり、エドサ革命により再燃された大望と理想を具現化したものであるとの考えに基づいたもの。
プリシマ財務相は国軍基地を含む政府所有の不動産売却で得た資金を政府事業へ充当することを提案しており、議員の中にはその考えに賛同する者もいる。アルバノ下院議員(イサベラ州第1区選出)は、売却収入が国軍(AFP)及び国家警察(PNP)の近代化を加速するために使われることを最も望ましいと発言している。 |
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産業界、外資などのニュース |
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<全国のコメ在庫391万トン、消費115日分> 12月1日時点:前年同日比35%増加
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(11年1月10日のフィリピン農業統計局発表より) 農業統計局資料によると、2010年12月1日時点の全国のコメ総在庫は、前年同日比34.9%増の391万トン。これは、消費115日分に相当する水準。そのうち、家庭備蓄米が42日分(構成比35%)、商業在庫米が21日分(同18%)、国家食糧庁(NFA)備蓄米が52日分(同47%)を占める。前年同日比では家庭備蓄米が5.1%増加、商業在庫が51.4%増加、NFA備蓄米が65.7%増加した。
全国のコメ総在庫は、1カ月前(2010年11月1日)との比較では3%増加した。家庭備蓄米が11.7%増加、商業在庫が0.8%増加、NFA備蓄米は2.4%減少した。ちなみに、この時点でのNFA備蓄米の80%が輸入米であった。 一方、2010年12月1日時点の全国のコーン在庫は、前年同日比34.6%減、1カ月前比29.7%減の17万8500トンであった。うち、家庭備蓄が9万1700トン、商業在庫が8万4600トン、NFAの備蓄コーンは2200トンであった。 |
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企業ニュース、証券取引所(PSE)公表情報など |
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<セブ航空、1月15日にマニラ⇔釜山線就航>
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(11年11月10日のセブ・パシフィック発表より) アジア有数の格安航空会社であり当地最大の航空会社となりつつあるセブ航空は、、新鋭機積極導入、さらなるネットワーク拡充を推進しつつある。 ネットワーク拡充の一環として、1月15日に、マニラ⇔釜山線を就航する。同社は2005年からセブ⇔釜山線を運航しているが、韓国市場強化のため、新たな路線をオープンする。 |
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公的機関等からの情報、広報(アジア、世界関連)など |
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<『ヨコハマから考えよう!世界の水問題』> 明日からJICA横浜と横浜市水道局が共催 アジア上水道事業経営セミナーに合わせ
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(JICA横浜イベント情報より) 1月12日~1月26日まで、JICA横浜1階ギャラリーにおいて、『ヨコハマから考えよう!世界の水問題 -JICAと横浜市水道局の取り組み-』が開催される。開催時間は9時30分から18時(入館は17時30分まで)。JICA横浜と横浜市水道局が共催する。
JICA横浜では2011年1月、東南アジア6ヵ国の水道事業関係者を対象とした「アジア地域上水道事業経営・人材育成セミナー」を実施する。このセミナーに合わせて、2010年1月に横浜で開催された「アジア地域上水道事業フォーラム」をはじめ、水道分野での様々なJICAの国際協力や横浜市の取り組みを紹介するパネル展示を行う。
問合せ先はJICA横浜 市民参加協力課。電話番号は045-663-3220(直)、045-663-3251(代)、Eメールはyictpp@jica.go.jpである。 |
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