マニラのカジノ発砲・放火事件で、34人以上死亡

2017/06/02

ニノイ・アキノ国際空港第3ターミナル(NAIA3)に近接するカジノ・リゾート「リゾーツワールド・マニラ(RWM、マニラ首都圏パサイ市)において、6月1日深夜、発砲・放火事件が発生した。

 RMW従業員によると、RMWのカジノにおいて顔をスカーフで覆った武装者が発砲するとともに、施設の一部に放火した。米国のテロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)によると、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を発出したとのことであるが、犯行様態などからすると、政治的テロではないとの見方が支配的である。犯人は単独犯で、犯行後に自殺したようである。
 
 放火による火災での窒息などで、2日午前11時現在、34人の犠牲者の遺体が確認されたとのことである。また、犯行現場からの避難時のパニックなどで多数が負傷した。

  「RWM」は、有力持株会社アライアンス・グローバル・グループ(AGI)のカジノリゾート事業部門であるトラベラーズ・インターナショナル・ホテル(トラベラーズ)と香港ゲンティンとの 合弁事業である。現時点ではトラベラーズが95%出資している。


 RWMは、172室(全てスイート)のマキシムズホテル、342室のマリオットホテル・マニラ、割安ホテルのレミントンなどで構成されてきた。2016年11月にマリオットホテル・ウエストウイングの228室増設(RWM事業フェーズII)が完工、総部屋数は1,226室から1,454室へと増加した。さらに、マキシムズホテルの増室、シェラトンとヒルトンという高級ホテルの開業を予定している。これらにより、RWMのホテル客室数は2,400室へと増加する見込みとなっている。